2001年5月23日(水) 20:14
リュブリャーナ(ロイター)
スペインのホセ・マリア・アスナール首相は、EU加盟後にスロヴェニアを労働市場開放に関する移行期間の適用対象国から外すよう主張した。「私は、スロヴェニアに関しては、労働者の移動の自由に関する移行期間を設けることを認めない」とアスナール首相は水曜日、スロヴェニアの首都リュブリャーナ(ライバッハ)で語った。スロヴェニアは生活水準が高いので、同国から大量の労働移民が押し寄せる事態はありえない、と同首相は述べた。スロヴェニアの国民総生産は1999年の時点で、国民一人当たりの購買力に換算して15,000ユーロとなり、これはEU平均のおよそ71パーセントである。
労働者の移動の自由に関し、欧州委員会は4月に新規EU加盟国の労働者に対して最長で7年間の移行期間を設けることを勧告している。この提案は、2004年以降に予想される数ヶ国の東欧諸国の加盟後に、安価な労働力が大量に流入することを危惧する、とりわけドイツとオーストリアの懇請に沿うものであった。移行期間の合意は、外交筋によればスペインの阻止にあった。これはスペイン政府が同国に対するEU補助金の存続保証に固執しているためであるという。貧しい国々が加盟すれば、補助金の配分を定める基準があらたに算定しなおされることになり、スペインに対する補助金は減額されることになる。
原題:Spanien: Slowenien von EU-Uebergangsfristen ausnehmen