2002年5月24日(金)21:31
ワルシャワ(ロイター)
ドイツのエルンスト・ヴェルテケ連邦銀行総裁はEU加盟候補国に対し、中央銀行の独立性を制限しないよう警告した。さもなければ候補諸国は目標とする欧州連合(EU)加盟を危険にさらすことになる、と欧州中央銀行の政策理事会のメンバーでもあるヴェルテケ総裁は金曜日、ワルシャワでの記者会見で明言した。
確かにおもに東欧の候補諸国の加盟を決定するのは、欧州中央銀行ではなくEU加盟国の首脳の権限である。ヴェルテケ総裁は、しかし各国首脳の投票に当たっては欧州中央銀行の判断が重要な役割を果たすと強調した。「もし我々が(・・・)収斂報告で加盟候補国の中央銀行に関して疑念を呈したならば、欧州連合と欧州通貨同盟に属す人々にこうした国の加盟を納得させることは難しくなるであろう」と同総裁は述べた。
ヴェルテケ総裁はこの警告をとりわけポーランドに対して行った。2004年に加盟する意向の候補10ヶ国中最大のポーランドでは、議会が金曜日、ポーランド中央銀行に金利引下げを迫る提案に仮承諾を与えた。ヴェルテケ総裁は、「もしポーランドが欧州連合に加盟しようとするなら、中央銀行の独立性が保たれなくてはならない。異論の余地はない」と述べた。
原題:Welteke - Kein EU-Beitritt ohne unabhaengige Zentralbanken