2002年5月29日(水)16:44
ブリュッセル(AP)
EU市民の大多数は、2004年に計画されている10ヶ国へのEU拡大に関する情報が充分伝えられていないと感じている。これは欧州委員会が水曜日ブリュッセルで発表したアンケートの結果から明らかになったもの。それによれば、充分な情報を得ているとの回答は1%に過ぎず、83%は情報不足を訴えている。欧州委員会のジョナサン・フォール広報官は、EU諸機構および加盟国の政治家に対し、情報のギャップを埋めるよう求めた。
欧州委員会は拡大の推進にあたり情報キャンペーンに2億5千万ユーロの予算を組んでいる。しかしフォール広報官によれば、本格的なキャンペーンはまだ始まっていないという。アンケートによれば、最も拡大の情報が良く伝わっていると答えたのはフィンランド国民で、1から4までの指数で2,6ポイントを示した。逆に最も情報が伝わっていないという回答結果が出たのはイギリスとポルトガルで、ともに1,6ポイントであった。ドイツは1,9ポイントで、平均の1,8をわずかに上回っている。
しかしその一方で44%の人々は、さらなる国々がEUに加盟すべきと答えた。21%は、EUは加盟を希望する国すべてを受け入れるべきであるという意見であった。EUは1ヶ国も受け入れるべきではないと答えたのは14%にとどまった。アンケートは16歳以上の15,926人を対象とし、1月22日から2月28日の間に実施された。
欧州連合の加盟交渉は10ヶ国との間で今年末までに完了することになっている。しかるのち、ポーランド、ハンガリー、チェコ、スロヴァキア、エストニア、ラトヴィア、リトアニア、スロヴェニア、マルタ、およびキプロスの10ヶ国は2004年に加盟を果たす予定である。ブルガリアとルーマニアはその後の加盟となる。トルコは公式に加盟候補国と承認されたものの、いまだ加盟交渉は開始されていない。
原題:EU-Buerger wollen mehr ueber Erweiterung wissen