2004年5月2日(日)15:36
ベルリン(ドイツ通信社)
EU拡大の式典では数多くの演説が行われた。ドイツ通信社はここに発言をまとめる。
「ヨーロッパ大陸の分割と市民の分断は最終的に克服された。」(ドイツのゲルハルト・シュレーダー首相。土曜日、ドイツ、ポーランド、チェコの三国国境地帯での演説)
「だが新たな国々の加盟は断じて西欧の慈善などではない。それは歴史の必然なのだ。」(ドイツのヨハネス・ラウ大統領。ポーランド議会での演説)
「数十年間、長い道のりをともに歩いてきた者の一人として、私はあえてこう言いたい。これは幸せなひとときなのだ。私はこの幸福が長く私たちのもとに留まるよう望みたい。また日常生活のさまざまな問題の中でも、私たちがこのビジョンを忘れないことを望みたい。私たちは若きヨーロッパなのだ。」(ヘルムート・コール前首相。ツィッタウにて)
「欧州の歴史の新しい一頁が開かれた。」(キリスト教民主同盟のアンゲラ・メルケル党首。連邦議会にて)
「この晩、欧州の分断が永久に克服される。古いヨーロッパや新しいヨーロッパではなく、若きヨーロッパが新しい未来を開始するのだ。」(ハンスディートリヒ・ゲンシャー元外相。ベルリンにて)
「唯一の超大国とグローバル化のダイナミズムの支配する新しい世界秩序における私たちの将来は、統一を保つという私たちの能力にかかっている。」(欧州委員会のロマーノ・プローディ委員長。イタリアとスロヴェニアの国境にて)
「共通のヨーロッパへようこそ。」(ヨシュカ・フィッシャー外相。オーデル河畔フランクでポーランドのヴロジミエシュ・チモシェヴィッチ外相とともにオーデル河の橋を対岸のスウビツェに向けて渡りながら)
「とうとう私たちは一緒になったのだ。・・・私たちは今ヨーロッパになったのだ。」(ポーランドのヴロジミエシュ・チモシェヴィッチ外相。ドイツのヨシュカ・フィッシャー外相とともにオーデル河畔フランクフルトにて)
「今新しい年代が始まる。」(ハンガリーのペーテル・メジェシー首相。ブダペストの英雄広場にて)
「私はマルタ国民でありマルタの欧州人であることを誇りに思う。」(マルタのローレンス・ゴンズィ首相)
「今日までヨーロッパはスロヴェニアの希望であった。そして今スロヴェニアはヨーロッパの希望になる。」(スロヴェニアのアントン・ロップ。イタリアのゴリツィアとスロヴェニアのノヴァ・ゴリツァ間の国境の広場にて)
「私たちは、どこに住んでいるかを問わず、共通の欧州の家に属している。」(辞任を控えたポーランドのレシェク・ミレル首相)
「EU加盟が主権を制限するというのはその通りである。だが制限するのはむしろ国の主権よりも、共産主義後のマフィアや詐欺師、曲芸的な金融業者の主権である。」(チェコのヴァーツラフ・ハヴェル前大統領。プラハにて)
「1989年に鉄のカーテンが崩壊した。その後ドイツ統一が実現し、そして今日EUが拡大する。私はこれは15年間にしてはとても見事な成果だと思う。」(チェコのヴラジミール・シュピドラ首相。ツィッタウにて)
原題:Zitate zur EU-Erweiterung