2005年5月5日(木)05:45

フィッシャー外相はEU拡大条約の修正要求を拒否

エッセン(AP)

ドイツのヨシュカ・フィッシャー外相は、キリスト教民主同盟・社会同盟の求める、ブルガリアとルーマニアのEU加盟条約の再交渉を拒否した。「メルケル氏の行っていることは無責任だ。彼女はEU反対の大衆迎合的感情を煽っている」。これはヘルムート・コール前首相の政治からの明確な離反を示すものでもある、と『ノイエ・ルール/ノイエ・ライン・ツァイトゥング』紙 Neue Ruhr/Neue Rhein Zeitung(NRZ)は外相の発言を報じている。

ほかでもないドイツこそが共同市場の拡大の経済的恩恵を受けているのだと外相は述べた。「しかし最大の問題は規則の悪用である」。違法な労働に対しては明確な規定がある。政府はサービス業の規則悪用を取り締まる「タスクフォース」を設置した。この特命部隊は他のEU加盟国とも密接に協力する、と外相は語ったと同紙は報じている。

フィッシャー外相によれば、両国のEU加盟が実現しなければ移民の圧力は著しく増すという。生産拠点のルーマニアへの移動は鉄のカーテンが崩壊した1990年代に始まった、と外相は述べた。これはルーマニアとブルガリアの労働者に対するドイツ市場の規制緩和とは関係ない。EU内の生活水準を均一化すれば、競争圧力は長期的に減少するだろう、と外相は語った。

原題:Fischer lehnt Nachbesserung an EU-Erweiterungsvertraegen ab




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