2005年5月31日(火)15:09
ベルリン(ドイツ通信社)
キリスト教民主同盟・社会同盟(CDU/CSU)はフランスのEU憲法否決を受けて、トルコの欧州連合加盟問題を再交渉するよう強く求めた。「私たちはトルコ問題をあらためて議論に乗せねばならないと考える」とCSUのミヒャエル・グロース議員団長はベルリンで語った。
10月3日には正式加盟を目標とした加盟交渉が開始される予定である。キリスト教民主同盟・社会同盟はこの協議が加盟交渉にならないよう望んでいる。グロース議員団長は、交渉は結果を約束せず、特権的パートナーシップを目標に行われねばならない。フランスとドイツはこれまで加盟交渉推進の「エンジン」であった、と述べ、ゲルハルト・シュレーダー首相に対し、6月中旬のEU首脳会議前にこの問題で政府声明を発表するよう求めた。
トルコに加盟交渉開始を認めたEU首脳会議の決定は、「細心の注意と最大限の配慮」を行いながら撤回せねばならない、とグロース議員団長は述べた。議員団長は、フランス国民のEU憲法否決に当たっては、トルコのEU加盟展望が特別な意味を持ったという見解を示した。
キリスト教民主同盟・社会同盟の首相候補のアンゲラ・メルケルCDU党首は、首相候補指名の直前、EUの拡大政策により欧州市民とEUの溝が深まっていると警鐘を鳴らしていた。キリスト教民主同盟と社会同盟は将来のトルコのEU加盟を阻止すべく新たな運動を始めるとメルケル党首は確言した。
原題:Union fordert EU-Neuverhandlungen ueber Tuerkei-Beitritt