2006年5月29日(月)13:52

EUは速やかにモンテネグロと安定連合協定の交渉に入る意向

ブリュッセル(AFP)

欧州委員会のオリ・レーン拡大担当委員は、モンテネグロとの安定連合協定の交渉を今年末までに完了する可能性を認めた。だがモンテネグロのために「EUへの道程を短縮する」ことはない、とレーン委員はブリュッセルで、モンテネグロのミロ・ジュカノヴィッチ首相との会談を終えて語った。ジュカノヴィッチ首相は、わが政府はEU正式加盟という目標に向けてあらゆる努力を続けるつもりだと述べた。

モンテネグロは5月21日の国民投票で、独立承認に必要とされた55%*を僅かに越える55.5%の賛成でセルビアからの分離独立を決定した。正式な開票結果の発表後2週間以内に議会は独立を宣言しなければならない。

レーン拡大担当委員は、今年度中に交渉を完了するための前提条件は、交渉を「これまでと同様にきわめて専門的かつ効率的に」継続することだと述べた。委員はあわせて国民投票の実施が成功裡に終わったことも称賛した。モンテネグロは他の西バルカン諸国と同様「具体的なEU加盟展望」がある。その第一歩は安定連合協定の交渉完了であり、同協定の実行である、と委員は語った。

セルビアはハーグの旧ユーゴ国連戦犯法廷に十分協力していないという理由で安定連合協定の交渉が中断されている、とレーン委員は指摘した。だがセルビアも「もちろん」EU加盟展望がある。この件について今晩ベオグラードに赴き協議するつもりだ、とレーン委員は語った。

ジュカノヴィッチ首相は、わが国は国際的な共同体であるEUがモンテネグロの今後の発展を厳しく見守っていることを自覚している。国民投票はEUの最高基準も満たすものであった。これによりモンテネグロはこの地域のさらなる「EUの成功」に一役買った。モンテネグロは自国に対する期待に添う意思と能力がある、と語った。

原題:EU will zuegig mit Montenegro verhandeln

*訳注:原文には「50%」とあるが、EUが独立承認のハードルと課したのは有効投票の55%。




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