2008年5月28日(水)15:34
ワルシャワ/ブリュッセル(AP)
フランスは東欧のEU市民に対して労働市場を開放する。ニコラ・サルコジ大統領は水曜日、ワルシャワでポーランドのレフ・カチンスキ大統領との会談を終え、7月1日に一切の市場参入規制が廃止される。なぜなら「人の移動の自由は欧州にとって良いこと」であるからだ、と語った。
フランスは当初ドイツやオーストリアと同様に、2004年に加盟した東欧諸国の労働者に対する移動の自由を少なくとも2009年まで制限する旨を欧州委員会に申請していた。この規定は理論的には2011年まで延長することが可能であった。東欧の安い労働力による競争やフランスの労働市場に溢れる「ポーランドの配管工」に対する懸念が、2005年にフランスで行われたEU憲法批准国民投票を否決に導いていた。
ポーランドのカチンスキ大統領はサルコジ大統領の決定を「良い重要な」決定と歓迎した。欧州委員会のヴラディミール・シュピドラ社会担当委員も歓迎を表明し、「中東欧8ヶ国の国民に対して労働市場を完全に開放するという決定は、フランスおよびフランス経済にとって全体として利益になろう」と語った。ポーランドのほかにチェコ、スロヴァキア、ハンガリー、スロヴェニア、エストニア、ラトヴィア、リトアニアがフランスの労働市場開放の恩恵を受ける。
シュピドラ委員はドイツや他の国に対してフランスの例に倣うよう呼びかけた。「私はフランスの決定が他の国にも示唆を与えるものと期待している」。委員によれば、7月以降も東欧のEU市民に対して労働市場参入を制限するのはドイツ、オーストリア、ベルギー、デンマークの4ヶ国のみであるという。
原題:Sarkozy oeffnet Arbeitsmarkt fuer Osteuropaeer