2009年5月7日(木)17:50
プラハ(ドイツ通信社dpa)
EUと東の隣国6ヶ国の代表がプラハに集まり、首脳会談が開かれた。首脳会議の目的は、かつてソビエト連邦を構成していた共和国に一層の安定と繁栄をもたらす「東方パートナーシップ」の創設である。
ドイツのアンゲラ・メルケル首相は出席したものの、多くのEU加盟国の首脳は出席を見合わせた。欧州委員会のベニータ・フェレロヴァルトナー外交担当委員は、2008年の地中海連合創設を踏まえて、「南と同様にもっと多くの出席を期待していた」と述べた。
プラハに招待されたのは、アルメニア、アゼルバイジャン、グルジア、モルドバ、ウクライナ、ベラルーシの6ヶ国である。EU議長を務めるホスト役のミレク・トポラーネク首相は、東と西で新たなブロックができてはならないと述べた。東方パートナーシップは、経済、安全保障、人権、社会問題というテーマに関して「対等のパートナーによる実務的な協力」を目指すものだ、と退任を控えたトポラーネク首相は語った。
東方パートナーシップの創設はスウェーデンとポーランドの提案に基づく。スウェーデンのフレデリク・ラインフェルト首相は「きわめて重要な提案」であると述べ、「私の見解ではそうした協議や規則を必要とする国々との間で、改革や連絡、議論の基本計画」が組まれていると説明した。「これは、こうした共通の枠組みがあれば改革プロセスを前進させることができる、という考えである」とラインフェルト首相は付け加え、この計画はロシアに敵対するものではないと保証した。
ドイツのアンゲラ・メルケル首相は、ドイツにとっての「東方パートナーシップ」の重要性を強調した。「東にも地中海方面にも大きな利害関係を持つ我が国のような国にとって、双方向に協調関係を広げることは、当然のことながらきわめて重要である」とメルケル首相はプラハ到着の際に語った。
東方パートナーシップ創設の首脳会議に数多くの西ヨーロッパ諸国の首脳が欠席したことについて、メルケル首相は直接のコメントを控え、この問題はそれぞれの国が自らの責任で判断すべきものであると述べるに留まった。「東方パートナーシップは欧州連合にとって重要な協調関係の広がりとなるので、私は喜んでここに来た。」
メルケル首相はあらためてチェコ上院のEU改革リスボン条約の批准承認を歓迎した。「私は安堵した」。「これにより大きなハードルが乗り越えられたものと思う」、と首相は語った。リスボン条約の2010年初めの発効には、なお再度のアイルランドの国民投票で批准が承認される必要がある。
原題:EU gruendet neue Ostpartnerschaft