2010年5月22日(土)10:58
フランクフルト・アム・マイン(AP)
キリスト教民主同盟(CDU)の二人の著名な政治家が、党の公の路線に反してトルコのEU加盟を支持する発言を行った。ドイツ連邦議会外交委員会の委員長を務めるループレヒト・ポーレンツ議員は、フランクフルター・アルゲマイネ日曜版Frankfurter Allgemeine Sonntagszeitungとのインタビューで、CDUがトルコに対してEU加盟の代わりに特権的パートナーシップを提供しようとしているのは誤りであると評した。同じ新聞でシュトゥットガルトのヴォルフガング・シュースター市長は、長期的視点におけるトルコの欧州連合加盟を支持した。
同紙によればポーレンツ議員は「CDUはヘルムート・コール首相のもとで、トルコが加盟基準を満たした場合のEU加盟を支持していた」。党は社会民主党と緑の党の連立政権時代になって方針を変えた。「私の考えではこれは誤りである」とCDU・CSU(キリスト教社会同盟)議員団の外交担当を務めるポーレンツ議員は語った。
トルコはEUに含まれる。トルコの加盟により「欧州は異なる文化間の対決を望まず、法治国家と人権という私たちの考えがイスラームと両立しうることを示すことができる」とポーレンツ議員は述べた。しかし一方でトルコがまだその段階に達していないことは認めた。「トルコはEU加盟の時点では今日とはまったく別の国になっているだろう」と議員は語った。
シュトゥットガルトのシュースター市長は、「トルコは活力ある若い世代が特徴で、この世代は欧州に多くの潜在力をもたらす可能性がある。とりわけ起業精神や文化的多様性などである」。EUは約束を守らねばならない、と語った。シュースター市長も短期的にはトルコのEU加盟の可能性を否定した。「だが長期的には加盟展望は双方にとって有益である。なぜトルコの建国100年に当たる2023年のEU加盟を目標に、具体的な目標や措置を含めた共同のロードマップを作成しないのか」とシュースター市長は反語的に尋ねた。
原題:CDU-Politiker fuer EU-Mitgliedschaft der Tuerkei