2014年5月8日(木)21:40

欧州議会有力会派の筆頭候補によるテレビ討論

ユンケル候補もシュルツ候補も速やかなEU拡大を否定

AFP

欧州議会保守系会派のジャン・クロード・ユンケル筆頭候補もライバルの社会民主系会派のマルティーン・シュルツ筆頭候補(社会民主党SPD)も次期5年間の欧州連合の新規加盟国受け入れを拒否した。「次の5年間にはウクライナも他の欧州の国もEUに加盟することはないだろう」とユンケル候補は木曜日の晩、ドイツ第二放送(ZDF)とオーストリアORF放送の共同放送によるシュルツ候補とのテレビ討論の場で述べた。ルクセンブルク出身のユンケル候補は「次期の5年には29番目の欧州連合加盟国は誕生しない」と付け加えた。

現在欧州議会の議長を務めるシュルツ筆頭候補も「私たちが近い将来、拡大ラウンドをこなせるとは思わない」と述べ、EU加盟国の国民は目下その準備ができていないと説明した。シュルツ候補はEU加盟候補国のトルコが現在加盟プロセスから「離脱」しかけていると批判した。

ユンケル候補もトルコ政府を批判した。「トルコは加盟に向けた準備ができていない」。しかしトルコの法治国家としての状況に批判すべきところがあろうとも、加盟交渉は継続すべきである、とルクセンブルクの首相を務めたユンケル前ユーログループ議長は語った。

ユンケル候補はEU内の法人税の調和を訴えた。良い条件を求めて「企業や大資本が一国の税制システムから別の税制システムに飛び移れないよう」手段を講じねばならない。それゆえ企業への課税基準についてEU加盟国内で「調和まで行かずとも調整」を図る必要がある、と主張した。

シュルツ候補は次期欧州委員会の構成について女性の比率を半分にするよう求めた。私が欧州委員長に選ばれた場合は、各国政府が男性の欧州委員候補ばかりブリュッセルに送ってくることを認めない。「私は男性、女性が半々の欧州委員会を望む」とシュルツ候補は語った。

放送ではユンケル候補とシュルツ候補が、二人の司会者ならびに観客、またフェイスブックやツイッターを通して寄せられた視聴者の質問に対して答える形をとった。二人は次期欧州委員長の最有力候補と見られている。ポルトガル出身のジョゼ・マヌエル・バローゾ現欧州委員長の後任は、新たに選出された欧州議会の選挙によって選ばれる。欧州議会選挙の投票日は5月25日である。

原題:EU-Spitzenkandidaten fuer Europawahl im TV-Duell
Juncker wie Schulz gegen rasche EU-Erweiterung




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