2014年5月9日(金)
ドイツ通信社(dpa)
キリスト教民主同盟(CDU)は欧州議会選挙の終盤戦に入り、次期5年間のEU拡大の可能性を否定した。またCDUのペーター・タウバー幹事長はトルコのEU加盟についても同様に否定した。
「ユーチューブやツイッターを遮断する国は、欧州連合の規範や価値を共にする状況にない。それゆえトルコはEUに加盟することはできない」とタウバー幹事長はベルリンで開かれた最終日5月25日に向けた選挙戦第三ステージ用の大ポスターの除幕式で語った。
CDUは欧州議会選挙公約で、過去20年でEU加盟国が12ヶ国から28ヶ国に増大したと述べる。そしてこの速いスピードは確かに必要ではあったが、一方でEUの意思決定能力および行動能力に大きな負担となったとする。「それゆえ、いまだ克服できていない経済・金融危機を踏まえればなおさら、次期5年間は欧州連合の体制固めがさらなるEU拡大よりも優先されねばならない。」しかし基本的にEUは欧州の国々に対し開かれたままでなくてはならない、と謳っている。
CDUは選挙戦の終盤で約1万枚の大ポスターを使い、アンゲラ・メルケル党首ならびにドイツCDUのデーヴィッド・マカリスター筆頭候補の吸引力に訴える作戦である。欧州人民党(EVP)のジャン・クロード・ユンケル筆頭候補はCDU青年部Junge Unionを除けば今回もポスターには登場しない。この週末からポスターに登場するメルケル党首については、党は首相としての知名度を前提にしており、「ともに手を携えEUでの成功を」というスローガンとCDUのロゴしかポスターには記されず、名前は載っていない。
タウバー幹事長によれば、今後2週間でさらに13回の大規模集会が予定されており、メルケル党首がマカリスター筆頭候補とともに登場するという。CDUは投票日直前の数日間は新聞広告に力を入れる予定である。加えて投票日の前週には500万人の国民に手紙を送り、CDUの主目標である雇用、堅実な財政、ユーロの安定、「自由の機会」をアピールすることになっている。
原題:CDU: In den naechsten Jahren keine EU-Erweiterung