2016年5月24日 22:18

ポーランドとEUは法治国家審査で歩み寄りの姿勢を示す

AFP

法治国家原則の順守に関する最近の審査の問題で、ポーランドとEUは対決姿勢を和らげた。欧州委員会のフランス・ティメルマンス副委員長とポーランドのベアータ・シドゥオ首相は火曜日会談を終えて、合意可能な解決策が見いだせるとの確信を示し、対話は継続されると発表した。

欧州委員会は最終期限と定めた月曜日を過ぎ、民族保守派政権に公式の警告状を送ることを当面見送った。その代わりにティメルマンス副委員長がワルシャワに飛んだ。欧州委員会はポーランド政府に対して、意図的な措置により憲法裁判所の機能を麻痺させていると非難している。加えて、メディア法の改正にも異議を唱えている。

シドゥオ首相は火曜日ティメルマンス副委員長に対して、「憲法裁判所の状況を改善し、民主的な法治国家の原則を満たす」ような措置を約束した。ティメルマンス副委員長は「私たちはこの問題に対する永続的な解決策に向かっていると確信している」と述べた。合意がどのようなものになるかは、両者は会談後明らかにしなかった。

欧州委員会は1月にポーランドの法治国家性を審査する手続きを開始した。これは最高でEUの議決権剥奪を含む制裁を定めている。欧州委員会は違法に数名の憲法裁判所裁判官の任命を取り消したとしてポーランド政府を非難している。加えてメディア法の改正も批判している。この改正により、今後公共放送の総裁は政府による直接の任命・罷免が可能になる。

加盟国に対して法治国家審査手続きが開始されたのは初めてのことである。3段階の手続きの次のステップは公式の見解であり、ここで欧州委員会は問題点を指摘する。その後ポーランド政府には回答のため2週間の猶予が与えられる。その次の段階は批判を受けた問題点の改善を求める欧州委員会の勧告である。

これでも改善が行われない場合、EUはポーランドに対する制裁を発動する。制裁は最高でEU議決権の剥奪である。しかし欧州委員会単独では決定できず、他の加盟国が全会一致でポーランドがEUの基本価値に対する「重大で持続的な違反」を行っていることを承認する必要がある。すでにポーランドの同盟国ハンガリーは、ポーランド政府に対する制裁に与しないと明言している。

原題:Polen und EU zeigen sich in Streit um Rechtsstaat kompromissbereit




ホームへ戻る