2000年5月26日(金)
ブリュッセル(ロイター)
欧州連合は加盟協議の期間に関し加盟候補国からいよいよ厳しい批判を受けている。6加盟候補国との内務、司法ならびに移動の自由という重要な項目の協議の開始にあたって、ハンガリーの交渉団長エンドレ・ユハシュは金曜日ブリュッセルで、「交渉が延びる危険性があり、これが2003年のEU加盟というハンガリーの目標を危うくしかねない」と述べた。ポーランドの交渉担当官ヤン・クラコフスキーもハンガリーと同じ危惧を抱いている。EUはポーランド、ハンガリー、チェコ、スロヴェニア、エストニアおよびキプロスと二つの項目に関する協議を始めている。
EUは合わせて12の国と加盟協議を行っている。ブルガリア、ルーマニア、スロヴァキア、ラトビア、リトアニアおよびマルタとの交渉はこの2月に始まったばかりである。金曜日に最初の加盟候補6カ国と協議が開始された項目は協議の最初の試金石と見られている。外交筋によれば、ドイツは移動の自由の適用に当たり移行期間の設定を要求すると見られる。これに対し加盟候補諸国はEU加盟後に自国の国民が他の加盟国へ制限なく移動できるよう求めている。
EUはこれまで、協議のタイムスケジュールを提示せず、EU自身は新規加盟国を受け入れるための条件を2003年までに整える、との意向のみを伝えていた。EU拡大担当委員ギュンター・フェアホイゲンは今週、自らも12月のEU首脳会議で拡大の計画表が可決されるとは考えていないことを明らかにした。クラコフスキーはこれに対しあらためて、そのような目標期日が加盟には必要である、と要求した。
原題:EU eroeffnet neue Verhandlungen mit Beitrittskandidaten