2000年5月29日(月)17:02
ワルシャワ(ロイター)
ポーランドのイェジ・ブゼク首相は月曜日、自由同盟の閣僚の辞職願いを拒絶した。これによりリベラルな自由同盟(UW)と連帯(AWS)の決裂した連立相手がなおも政権維持で合意する可能性が残った。そのわずか数時間前、自由同盟(UW)の9人の閣僚と政務次官は公式に辞表を提出したが、同時に交渉の用意があることも伝えた。自由同盟党首のレシェク・バルツェロヴィチ蔵相は、「交渉の時間が得られるよう、ブゼク首相が辞任の申し出を拒絶してくれる方が好都合」と述べた。
ブゼク首相は辞任願いを無責任と評し、両党に対してただちに危機の解決に向けた交渉を始めるよう求めた。「もし交渉によって連立を救えないのならば、首相を辞任する用意がある」と首相は述べた。連帯(AWS)は、早ければ水曜日に自由同盟の閣僚の辞表に対してどのような対応をとるか態度を決定すると伝えた。
バルツェロヴィチ蔵相は前から、自由同盟の妥協の用意を伝えていた。「辞表を提出した閣僚は交渉の間はその職務に留まらねばならない。しかしその間は重要な政治的決定を行わないものとする」とバルツェロヴィチは述べた。バルツェロヴィチは、連帯(AWS)が改革案を党議拘束をもって承認し、改革に反対するメンバーを政府の方針に従わせるよう要求した。
自由同盟からはブロニスラフ・ゲレメクも外相として政府に加わっている。日曜日、自由同盟の党委員会は連立政府からの離脱を決定したが、同時に交渉の用意も残した。
事態を見守っている人々からは、政府の危機がポーランドのEU加盟の準備を阻害し、民営化の予定表を台無しにするという警告が発せられている。欧州連合のスポークスマンは、ポーランドの内政問題であると述べ、コメントを拒んだ。しかしブリュッセルの欧州連合筋からは、ポーランドの状況を憂慮の念を持って見守っている、という声が聞こえている。
30ヶ月政権の座にある連立内閣は、連帯(AWS)と自由同盟(UW)の間で、ポーランドの欧州連合(EU)加盟の成否に関わる政治および経済の改革のテンポに関し、たびたび意見の食い違いがあった。今回の連立政府の衝突は、連帯(AWS)の議員が自由同盟(UW)の提案した税制改革案を議会で否決させたことによるものである。
原題:Polens Regierungschef lehnt Ruecktritte liberaler Minister ab