2002年11月27日(水)05:30
ワシントン(ロイター)
ギリシャのパパンドレウ外相は、EUが12月の首脳会議の席でトルコに対して加盟交渉の開始期日を明言すべきであると主張した。
パパンドレウ外相は火曜日ワシントンで、欧州連合(EU)はトルコに加盟展望を与えることによって、 同国の新政府が進める改革路線を支援すべきであると述べた。トルコに対してEUを開くことはイスラム世界全体に対する強いシグナルになると同外相は主張した。パパンドレウ外相は合衆国の政府代表との2日間の協議のためアメリカに滞在している。
ギリシャのコスタス・シミティス首相は11月の初めにトルコのEU加盟展望について慎重な発言を行っている。EUは12月の首脳会議でトルコに肯定的なシグナルを送るべきではあるが、加盟交渉の開始期日を明言する必要はない、と長年のライバルであるトルコとの接近政策を進めるシミティス首相は述べた。トルコは正式にEU加盟候補国の地位を得たものの、いまだ加盟交渉の開始期日は決まっていない。
トルコはここ数年、EUの求める数多くの内政改革を行ってきた。とりわけ死刑制度の廃止とクルド語の許可である。しかし、多くの進展にもかかわらずトルコはなお人権状況に大きな問題があるとEUは判断している。アブドゥラ・ギュル首相率いるイスラム系の新政府は、EUへの接近プロセスを促進させる意向を表明した。こうしたトルコのEU接近政策は、戦略的理由からNATO加盟国トルコのEU加盟に賛成するアメリカ合衆国の支持を得ている。
原題:Griechenland: EU soll Tuerkei Beitrittsperspektive eroeffnen