2003年11月13日(木)15:53
ザグレブ(AP)
欧州委員会のギュンター・フェアホイゲン拡大担当委員は、クロアチアに対して欧州連合への早期加盟の見込みが高いことを認めた。「クロアチアのEU加盟の展望はきわめて現実的である」と同委員は木曜日ザグレブで語った。「クロアチアがEUの一員となること、またその資格があることは私にとっては自明のことである」。しかしもちろんクロアチアは2004年5月1日の拡大ラウンドに加われなかった理由を忘れてはならない、と拡大担当委員は強調した。
フェアホイゲン委員はクロアチアのイヴィツァ・ラチャン現首相による改革を歓迎した。拡大協議の開始時にはクロアチアの状況はまだ違っていた、と同委員は述べた。当時クロアチアは民族主義的な故トゥジマン大統領が治めていた。クロアチアでは11月23日に議会選挙が行われる。消息筋は、もし民族主義的色彩の強い前大統領のクロアチア民主同盟(HDZ)が勝利すれば、EU加盟プロセスが遅れる可能性があると警告している。
欧州委員会はクロアチアに対してとりわけ、依然として旧ユーゴスラビアの戦争犯罪を訴追するハーグ国際法廷と充分な協力を行っていないと批判している。ハーグ国際法廷はクロアチアに対し、セルビア人への戦争犯罪の容疑でアンテ・ゴトヴィナ将軍の身柄引渡しを求めている。しかしクロアチア民主同盟(HDZ)は同将軍の引渡しを拒んでいる。ラチャン首相は、ゴトヴィナ将軍の逮捕は外国にいるため不可能であると述べている。
5月には中東欧諸国をはじめとする10ヶ国がEU加盟を果たす。2007年にはルーマニアとブルガリアの加盟が予定されている。ドイツのゲルハルト・シュレーダー首相は最近、クロアチアの2007年EU加盟に賛成する意向を表明した。
原題:Verheugen stellt Kroatien EU-Beitritt in Aussicht Bruesseler Kommisar: "Perspektive sehr real"