2004年11月30日(火)18:57
ブリュッセル(AP)
トルコとの加盟交渉開始の是非を決定するEU首脳会議をおよそ2週間後に控えて、欧州議会の外交委員会は加盟交渉の開始を支持した。しかし火曜日に可決された拘束力のない決議では、トルコ政府が民主的改革を継続し、キプロス共和国を承認することが前提条件であるとしている。委員会は賛成50票、反対18票、棄権6票で、「不必要な遅延を行なわず」交渉を開始すべきとの勧告を決議した。
12月16日と17日にブリュッセルで開かれるEU首脳会議を前に、欧州議会はトルコ加盟問題で決議を行なう必要がある。外交委員会の火曜日の決議はその基となるものである。しかし欧州議会の決議はEU各国首脳の決定に拘束力を持つものではない。
外交委員会の決議文は、ギュンター・フェアホイゲン前EU拡大担当委員による欧州委員会報告*)に添った形で、加盟交渉の結果はあくまでも未確定とすべきと強調している。しかしフェアホイゲン前委員は、目標はトルコのEU加盟でなければならないと繰り返し主張してきた。
加盟交渉開始に向けた最後の障害の一つと見られるのがキプロス問題であり、外交委員会の決議でも補足として取り上げられている。トルコのアブドラ・ギュル外相は先日、今年5月にEU加盟を果たした南のギリシャ系キプロスをEU首脳会議前にトルコ政府が承認することはありえないと述べている。
原題:EU-Ausschuss empfiehlt baldige Verhandlungen mit Tuerkei
*)訳注:欧州委員会の報告書は10月6日に発表された。詳しくはこのホームページの同日のニュースを参照。