2006年11月24日(金)10:04

ドイツ連邦参議院は全会一致でブルガリアとルーマニアのEU加盟を承認

ベルリン(AP)

ドイツ連邦参議院は全会一致でブルガリアとルーマニアの2007年1月1日のEU加盟を承認した。16の連邦州すべてが欧州連合拡大に対する憲法上の前提となる法律に賛成票を投じた。しかし決議では両国に対し、司法制度や汚職の撲滅など、欧州委員会の指摘する欠陥をできるだけ早く解消するよう求めている。

ブルガリアとルーマニアの加盟については、まず欧州委員会と欧州議会が1995年の両国の加盟申請に承認を与えた後、EU首脳会議が2005年4月25日に全会一致で加盟条約を採択した。加盟条約は同日、加盟国と加盟候補国の全権大使によって調印された。しかしその発効には加盟全25ヶ国と両候補国の批准が必要とされた。加盟条約には域内市場や司法、内務などでいくつかの保護条項が盛り込まれている。

ドイツ連邦参議院の決議は両候補国の加盟を歓迎しているが、一方で両国が依然残る欠陥を2007年1月1日までに、およびそれ以降でも解消すべく全力を傾けるだろうとの期待を表明した。とりわけ司法、汚職撲滅、農業補助金の管理、食料の安全、航空安全の分野である。決議文では欧州委員会に対し、両国がEU法で求められる義務に従わない場合は、加盟条約に盛り込まれた保護条項を全面的に適用するよう求めている。

ニーダーザクセン州のクリスティアン・ヴルフ首相は、これ以外の国の欧州連合加盟はEU憲法批准プロセスで進展があった場合に限られると述べた。「欧州連合に隣接する国々との間には別の形の協力関係が考えられる」とキリスト教民主同盟(CDU)所属のヴルフ首相は述べ、同党のアンゲラ・メルケル首相がトルコに提案した特権的パートナーシップに言及した。

バイエルン州のエミーリア・ミュラー連邦参議院相はブルガリアとルーマニアの問題点を指摘した。キリスト教社会同盟(CSU)所属の同相は、問題が解消されなければ保護条項を2007年1月1日にすべての分野で発効させ、徹底的に適用する必要があると述べ、欧州委員会に行動を求めた。「私たちは全EU加盟国の市民を組織犯罪や汚職から実効的に守る必要がある。」

原題:Bundesrat billigt einstimmig EU-Erweiterung




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