2007年11月5日(月)12:38

EUはクロアチアとトルコの加盟希望にブレーキ

ブリュッセル(AFP)

欧州連合はクロアチアとトルコの早期EU加盟の希望にブレーキをかけた。欧州委員会は今日ブリュッセルで加盟候補国に関する年次報告書を発表し、新たな拡大ラウンドは「中長期的」にしか実現の見込みはないと伝えた。この報告書で欧州委員会のオリ・レーン拡大担当委員は、とりわけこれまで最も有望と見込まれていたクロアチアの希望を打ち砕いた形となる。ザグレブのクロアチア政府はこれまで、2009年にはEUに加盟できるとの自信を表明していた。

欧州委員会の報告書は「いくつかの国で改革プロセスが減速した」と、クロアチア、モンテネグロ、ボスニア、セルビアのバルカン諸国を念頭に指摘している。これはとりわけ警察や司法分野で当てはまる。「汚職は依然広く蔓延しており、深く社会に根付いている」と欧州委員会は批判した。また組織犯罪も欧州委員会にとって依然「大きな懸念材料」であるという。

トルコについて欧州委員会は、2005年の加盟交渉開始以来、国内の改革努力が麻痺していると指摘した。「トルコは政治改革に新たな勢いを与える必要がある」と報告書は述べている。欧州委員会は信条の自由、女性と子供ならびに少数民族の権利などの問題に対して、さらなる努力を求めている。「トルコ政府はトルコ南東部において、多数を占めるクルド系住民が完全な権利と自由を享受できるような環境整備に努める必要がある」と欧州委員会は強調している。

原題:EU daempft Beitrittshoffnungen von Kroaten und Tuerken




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