2007年11月8日(木)16:39

新規加盟国の国境検査は12月21日に廃止

ブリュッセル(AFP)

クリスマスイブの3日前にドイツの国民は初めてパスポート検査なしにポーランドやチェコに入国できる。EU各国の内務相はブリュッセルでこの歴史的な国境開放を決定した。これにより新規加盟9ヶ国は12月21日にシェンゲン圏に加盟することになった。加盟はポーランド、チェコのほかハンガリー、スロヴァキア、スロヴェニア、バルト三国、マルタである。ドイツのヴォルフガング・ショイブレ内相(キリスト教民主同盟)は「ドイツにとって福音であり脅威ではない」と評した。

新規EU加盟9ヶ国の加入はEU史上最大のシェンゲン圏拡大である。キプロスは自らの意思で加盟を先送りした。12月21日の晩、まずは自家用車および列車に対する旅券検査、ならびに港湾や船舶上での旅券検査が廃止される。空港の旅券検査の廃止は来年3月30日となる。現在シェンゲン圏に加盟しているのは、旧加盟国のうちイギリスとアイルランドを除いた13ヶ国にノルウェーとアイルランドを加えた計15ヶ国である。

拡大後は24ヶ国で国境検査なしの移動が可能となる。一部で数時間にも及ぶ国境の待ち時間も解消される見込みがある。

ショイブレ内相は、国境開放は「新規加盟国にとってもはや鉄のカーテンにさえぎられていないという象徴的な意味がある」と述べた。国境開放は数多くの人々に恩恵となる。EU外交筋によれば、今年1月から9月までにドイツ・ポーランドの国境を往来した人々はのべおよそ8300万人、ドイツ・チェコの国境では9100万人に及ぶ。

ショイブレ内相によれば、ドイツのメルケル首相はポーランドとチェコの首相とともに三ヶ国の国境地帯で国境開放を祝うという。これより前、ドナルド・トゥスク次期首相はザクセン州のゲルリッツとポーランドのズコジェレツの国境でメルケル首相と共同祝典を行なうことを提案した、とポーランド政府筋は伝えた。

EU議長を務めるポルトガルのジョゼ・ソクラテス首相は、欧州委員会のジョゼ・マヌエル・バローゾ委員長およびフランコ・フラティーニ内務担当委員と12月21日に国境開放式を行なう意向である。

原題:Grenzkontrollen zu neuen EU-Staaten fallen am 21. Dezember




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