2007年11月13日(火)13:38
ストラスブール(AP)
フランスのニコラ・サルコジ大統領はEUの将来に関する原則的議論を求めた。すべてのEU加盟国が協力して明日のEUの「顔と大きさ」を描き出さねばならない。これには「EUのアイデンティティーと加盟国のアイデンティティー」に関する議論も含まれる、とサルコジ大統領はストラスブールの欧州議会で演説した。サルコジ大統領は8月末に「賢人会議」の創設を提唱し、この賢人会議で2009年6月の欧州議会選挙までに今後数十年のEUの方向性を協議し、提案してもらうよう求めていた。
欧州議員によれば、サルコジ大統領は欧州議会の各会派の議員団長との会談でトルコのEU加盟に反対する自らの姿勢を強調したという。さらに保守系のサルコジ大統領はEUの共通移民政策も求めた。EUは「移民の波」を制御できなくてはならない。これも市民が再びEUと融和する前提条件の一つだ。共通の防衛政策も不可欠である。「EUはどうして独立が保てようか、(…)もし自らの防衛を自らで行なえないとしたら?」、と大統領は問いかけた。
サルコジ大統領は経済政策で、グローバル化の時代のEUを不正な競争や社会保障ダンピングから守る、効率的なメカニズムを求めた。EUは他の国々が行なっているように、公的委託業務の一部をEUの中産企業向けに確保する権利が必要だ。EUは保護主義を志向するものではない。しかし独立を守る必要はある。たとえばエネルギー供給であり、農業政策である、とサルコジ大統領は主張した。大統領によれば、これらの問題は来年下半期のフランス議長国任期中の重要課題に含まれるという。
原題:Sarkozy mahnt Grundsatzdiskussion ueber Zukunft Europas an