2011年11月3日(木)

トルコのエルドアン首相はEU加盟問題で批判を強める

ベルリン(dapd)

トルコのEU加盟をめぐる論争でレチェップ・タイップ・エルドアン首相は批判を強め、さらに激しくドイツを攻撃した。「トルコは不公平な扱いを受けている」とエルドアン首相はビルト紙Bild(木曜版)に述べた。首相はとりわけドイツから一層の支持を期待していると語った。「私たちはメルケル首相がトルコEU加盟に対する姿勢を変えるのを久しく待っていた。しかし何も変わらなかった」とエルドアン首相は訴えた。

トルコとのEU加盟交渉は6年前から開始されているが、これまで交渉が行われたのは長い道のりのごく一部に過ぎない。数ヶ月前からはほぼ停滞している。数多くの交渉分野が現在凍結されており、交渉開始に至っていない。この間EUとトルコの双方に不満がたまっている。トルコに対しては、もはや真剣にEU加盟の道を模索しておらず、EUから離反しようとしているのではないか、とうの昔に別の方向に向かっているのではないか、との声がある。

こうした印象に対しエルドアン首相は形ばかりの反論を行った。「トルコはEUから離れようとはしていない。」「だがEUが数ヶ国のために引き続きトルコに対して冷たい態度を取るならば、私たちはもちろん原則的に考え直す必要がある。」エルドアン首相はメルケル首相とフランスのニコラ・サルコジ大統領の冷淡さを間接的に非難した。「メルケル首相とフランスのサルコジ大統領が政権についてから、私たちはEU首脳会議にさえ招待されなくなった。」

ベルリン訪問にあたり、エルドアン首相はすでに水曜日の時点で、トルコのEU加盟努力に対する一層の支援をドイツ側に求めていた。

我が国は「すでに今の時点で現在EUに加盟しているいくつかの国よりもずっと」加盟条件を満たしている。しかし何もなされていない。加盟交渉は「数ヶ国のEU大国によって凍結されて」いる。私が首相に就任して以来、EUは12の新規加盟国を迎え入れている。「それどころかキプロスのギリシャ人地域もだ」、とエルドアン首相はビルト紙に語った。

キプロス問題はトルコEU加盟交渉の大きな障害となっている。背景にはいわゆるアンカラ議定書がある。これはEUとトルコの関税同盟を新規EU加盟国のすべて、すなわちキプロスも含めて拡大することを定めたものである。キプロスは1974年以来南部のギリシャ系キプロス共和国とトルコ軍が管理する北部とに分断されている。EUはトルコに対し、港湾や空港をキプロスの船舶や飛行機に開放するよう強く求めている。しかしトルコはトルコ系北キプロスが通商制限を受けていることを理由にこれを拒否している。状況は膠着状態に陥っている。

エルドアン首相はトルコとギリシャの良好な関係をアピールした。「私たちはギリシャの悲惨な状況を気の毒に思っている。なぜならギリシャは私たちの隣人で友人だからだ」と首相は述べた。

ギリシャとユーロの問題を踏まえ、エルドアン首相はユーロ圏加盟の可能性については控えめな発言にとどめた。トルコが今すでにEU加盟国であったとしたら、ユーロ加盟を「検討し、その可能性を決して排除しない」であろう。「トルコはこの点でイギリス人を真似して原則的に拒否したりすることはない。」

原題:Erdogan legt im EU-Streit nach




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