2012年11月12日(月)12:51
AFP
トルコのレジェプ・タイップ・エルドアン首相は、いくつかの場合に関して死刑制度を再導入すべきとの要求を繰り返した。通信社の報道によれば、アメリカ合衆国や中国など多くの国々では死刑が行われている、とエルドアン首相は述べたという。これより前、エルドアン首相はテロや殺人に対する死刑制度の復活を議論すべきであると述べていた。トルコはEU加盟を目指す中、10年前に死刑制度を廃止している。死刑制度の復活はトルコのEU加盟候補国としての終焉を意味することになる。
しかしエルドアン首相の要求にもかかわらず、死刑制度復活に関する具体的な法案の作成作業は行われていない模様である。タラフ紙Tarafは与党公正発展党(AKP)のアイセヌール・バーチェカピリ国会議員団副団長Aysenur Bahcekapiliの発言として、党の委員会ではこの件について議論は行われていないと報じている。同副団長によれば、エルドアン首相の要求はむしろEUに対して、死刑制度の包括的な廃止を再考するよう求めた呼びかけと解釈すべきであるという。
トルコの消息筋は、エルドアン首相の提起は2年後に行われる大統領選挙に立候補するための準備のひとつとみている。右派民族主義政党の民族主義者行動党(MHP)は、首相の要求は単なる戦術に過ぎないと述べ、エルドアン首相は死刑復活を呼びかけることで昨年の非合法政党クルディスタン労働者党(PKK)との秘密交渉中断による支持率低下から挽回をはかっているのだ、と述べた。
原題:Erdogan bekraeftigt Ruf nach Todesstrafe
Tuerkischer Premier verteidigt umstrittene Forderung