2000年11月1日(水)08:59

ユンカー首相は「ギャロップのEU拡大」に反対


ルクセンブルク首相ユンカーは2003年の新加盟国受け入れを「きわめて楽観的」と評する

ハンブルク(AP)

ルクセンブルク首相ジャンクロード・ユンカーは欧州連合の性急な拡大に明確に反対する意向を示した。「私はギャロップのスピードの東方拡大には反対である」と同首相は水曜日の予告版によればハンブルクの雑誌『シュテルン』に対して語ったという。さらにユンカー首相は、2003年にも新加盟国の受け入れが可能であるというEU拡大委員ギュンター・フェアホイゲンの発言に対して懐疑的な姿勢を示した。「私にはそれはきわめて楽観的に思える」と同首相はインタビューで述べた。

ユンカーは同様に、欧州連合が2005年に一挙に10ヶ国の加盟を実現させるという欧州委員会の構想に対しても否定的な見解を述べた。「われわれが一年のうちに10ヶ国もの国々の新規加盟を消化できるなどと考えるものは、欧州連合の能力を過大評価しているのである」と戒めた。

欧州連合の改革の問題では、非常に大きく拡大したEUにおいては一時的にルクセンブルクのEU委員を断念する用意があることを表明した。しかし現在進めている拡大ラウンドにおいてはなお「一国一委員」の原則が適用されるべきである。最大で27名の委員会ならば今後とも行動可能である。だがそれ以上の拡大計画においてはそれ以前に輪番制を導入する必要がある、とユンカー首相は述べた。

明確な形でユンカー首相は、欧州委員会にユーロ圏の代弁役を付与するよう求めたロマーノ・プロ−ディ委員長の要求を退けた。10月初旬の欧州議会における基調演説においてプロ−ディ委員長は、ユーロ圏が欧州中央銀行のほかに経済政策の発言役を必要とすると述べていた。ユンカーはこの件に関し、「プロ−ディ氏はプロ−ディ氏であり、条約は条約である。条約では経済政策は加盟国によって行われることになっている」と語った。 

原題:Juncker gegen "Erweiterung im Galopp"
Luxemburgischer Ministerpraesident nennt Aufnahme neuer Mitglieder im Jahr 2003 "sehr optimistisch"