2000年11月8日(水)17:41
ブリュッセル(ロイター)
欧州委員会によれば加盟候補国の第一陣は2002年の終わりには欧州連合(EU)との加盟協議を完了し、その後加盟が可能であるという。さらに欧州委員長ロマーノ・プローディは水曜日ブリュッセルの欧州議会で、第一陣の候補国は2004年の欧州議会選挙にも参加が可能である。欧州委員会は加盟協議を加速させる意向である、と語った。加盟協議に関する戦略ペーパーの中で、欧州委員会は協議完了に至る詳しい行程表を示し、数カ国の候補国については2002年に協議を終えることができるとしている。
しかし外交筋の間では同委員会の大胆な計画は慎重な受け止め方をされた。現在の加盟協議の状況では最初の加盟は早くても2005年と予想されると外交筋では噂されている。そもそも2002年末の協議完了がきわめて野心的な目標であることに加えて、協議の完了および加盟決定の後、EU加盟諸国の議会により拡大が承認されなくてはならない。そのため最初の加盟も2005年以前にはおそらく実現不可能であろう、と言う。拡大委員ギュンター・フェアホイゲンは、欧州委員会の戦略ペーパーは間違いなく「活発な論議」を呼ぶであろうと述べている。
戦略ペーパーでは、欧州委員会の勧告が実行に移され加盟候補国が加盟条件を満たせば、第一陣の受け入れは2002年の終わり以降可能となるとしている。欧州委員会は12の候補国の状況に関する報告書においてルーマニアを除くすべての国に進展があったことを認めた。
今日までの加盟協議による進展に基づき、欧州委員会は加盟協議を実質的に企画し、その完了へのタイムスケジュールを明示する時期が来たという結論に至った。しかし加盟が可能となるのは候補国が加盟条件を満たした場合に限られる。これは候補国がそれぞれの法律をEU法に適合させEUの諸規則を受け入れることを意味する。これに加え欧州委員会は依然として多くの候補国における汚職、詐欺および経済犯罪に憂慮している、と同ペーパーは報告している。
欧州委員会の加盟協議のタイムスケジュールでは、移行期間のような難しい加盟協議の問題を2001年および2002年の初めに取り扱うことにしている。加盟候補の数カ国はEU農業政策の国内への導入に関し移行期間を設けるよう求めているのである。計画によれば2002年の終わりにはきわめて難しい問題も解決に至るとされている。
EUは目下チェコ、ハンガリー、ポーランド、エストニア、スロヴェニア、キプロス、ブルガリア、ルーマニア、リトアニア、ラトビア、マルタおよびスロヴァキアと加盟協議を行っている。多くの候補国はEU加盟の具体的な目標期日を設定するよう求めていた。しかしEUはこれまでそのような期日を挙げることを拒んできた。
原題:EU-Kommission will bereits 2002 erste Kandidaten aufnehmen