2000年11月17日(金)14:10
ベルリン(ロイター)
ギュンター・フェアホイゲン欧州委員は、東方拡大が欧州連合の加盟国に過重な負担をかけるのではないかという危惧に対して反論を行った。現在欧州連合は年間の国民総生産のわずか0,033 パーセントしか拡大に支出していない、とフェアホイゲンは金曜日ベルリンにおけるドイツ卸売貿易連合会(BGA)の会合で述べた。「ドイツは現在まったく支出しておらず、おそらく将来も支出することはなかろう」。年間20億マルクの東方拡大に対するドイツのEU支払金は、加盟候補国との貿易による大幅な貿易黒字で充分埋め合わせがつく、とフェアホイゲンは語った。
ドイツが拡大コストの最大額を負担せねばならないというテーゼに関して、「その話はもう聞きたくない」とフェアホイゲンは述べた。今でもドイツこそが加盟候補国との間で増え続ける大幅な貿易黒字によってEU加盟準備の恩恵を受けているのである。東方拡大により拡大後の欧州連合内で制御不能の移民と移動の波が引き起こされるという懸念には根拠がない。欧州委員会は近々、10年後には早くも欧州連合内で移動と移民の欠如が生じるという結論に至った報告書を提示するつもりである、とフェアホイゲンは述べた。
拡大委員のフェアホイゲンは、拡大の前提条件としてニースのEU首脳会議で決定を行うよう強く要請した。ドイツの求める欧州委員会の縮小は実現しないであろう。「列車は多分発車してしまったのだ」とフェアホイゲンは語った。どのEU加盟国からも結局一名の欧州委員の選出が認められることになるが、欧州委員会の性格は変わることになるだろう。決定的重要性を持つのは、将来特定多数決をEUの通例とし、欧州議会を決定に参加させることである。しかしどのEU大国も従来通り特定の事項においては拒否権に固執するだろう。私はドイツがニースでこのテーマに関して譲歩のシグナルを送るよう期待している、とフェアホイゲンは語った。
原題:Verheugen: EU-Erweiterung finanziell tragbar