2002年10月10日(木)07:31
ブリュッセル(ドイツ通信社)
連邦議会選挙を終えて2週間半、ドイツのゲルハルト・シュレーダー首相はロマーノ・プローディ欧州委員長とブリュッセルで会談を行った。シュレーダー首相は、東欧および地中海10ヶ国の2004年EU加盟を提案した水曜日の欧州委員会の決定を称賛した。
シュレーダー首相は晩餐後、これは「正しく理性的な決定」であり、ドイツ政府はこれを支持する、と述べた。
シュレーダー首相は「ヨーロッパをその住民にとって永続的な平和と繁栄の地にする好機」と語った。首相は、アイルランド国民が10月19日の国民投票で、大規模なEU拡大計画の支柱となるニース改革条約を承認するだろうとの見込みを表明した。私はアイルランドが否決するとは思わないと首相は述べた。
EUの会社譲渡法に関する欧州委員会の新しい草案については、シュレーダー首相は批判的な考えを表明した。私はプローディ委員長との会談で、ドイツ政府がこの草案を全面的には承認できないことを「きわめて明確に表明した」。欧州委員会の提案は「フェアではない」、と首相は述べた。さらに首相は、私はプローディ委員長がこの言い分を理解してくれたものと思うと付け加えた。
同法案はEU内の会社譲渡を容易にするものである。ドイツ政府はすでに先週、欧州全体の統一的な大枠条件の設定は論外であると非難している。とりわけドイツが批判しているのは、少数株主が企業内の影響力を確保するため行使するいわゆる多重議決権が譲渡の際に引き続き維持されるという点である。この規定はとりわけフランスとスカンジナビア諸国では一般的である。ドイツはフォルクスワーゲンやBASFのようなドイツのコンツェルンが不利益を蒙らないよう、強く主張している。
シュレーダー首相とプローディ委員長の前回の会談は、4月のブリュッセルにおける会食であった。
原題:Schroeder lobt Erweiterungskurs Prodis