2002年10月14日(月)23:58
パリ(AP)
ブリュッセルのEU首脳会議を一週間半後に控え、ドイツとフランスは依然農業補助金の将来をめぐって意見の一致を見ていない。ドイツのゲルハルト・シュレーダー首相は月曜日の晩、フランスのジャック・シラク大統領との会談を終え、意見の相違はおそらく12月のコペンハーゲン首脳会議まで解消されないだろうとの見通しを明らかにした。
シュレーダー首相とシラク大統領はブリュッセル首脳会議直前の来週木曜日にあらためて会談し、いくつかの問題で合意をはかる意向である。さらに11月にもベルリンで会談が組まれており、コペンハーゲン首脳会議までに争点となっている問題をすべて片付ける予定である。「私たちには可能だ」とシュレーダー首相は確約した。
農業補助金問題に関し首相は、「私たちはフランスが2006年以前の農業予算変更を正当でないと考えていることを理解した。私はこれを尊重する」。しかし2006年以降の期間については加盟候補国の正当な要求を考慮する必要がある。「そしてまさにこれが私たちがなおも協議をしなくてはならない点なのである。それも合意を見出すという強い意思をもって」と語った。
シュレーダー首相はEU拡大の目標は他のすべての問題に優先されると強調し、ドイツとフランスはこの「途方もない好機」を逃さないという固い決意を抱いている。ベルリン・パリ間の協力について時折表明される疑念はこの歴史的局面においてはまったく根拠がない、と会談を終えて語った。パリのエリゼー宮で行われたこの会談にはフランスのドミニク・ド・ヴィルパン外相とドイツのヨシュカ・フィッシャー外相も出席した。
シラク大統領も、まだいくつかの点で「わずかな相違」が残っているがこれは解決できるであろう。欧州連合の将来の形については共通の見解を見出すのにまったく困難はない、と強調した。
原題:Schroeder und Chirac noch ohne gemeinsame Position vor EU-Gipfel