2004年10月2日(土)10:46
ハンブルク(AFP)
欧州委員会はトルコの改革に低い評価を与える模様である。来週水曜日の加盟進捗状況報告書の発表を控え、欧州委員会のギュンター・フェアホイゲン委員は『ビルト日曜版』紙Bild am Sonntagに「トルコの改革状況に関する報告はきわめて厳しいものになった。大方の消息通が考える以上にずっと厳しい内容である」。トルコにとっては「私たちが記した内容をすべて受け容れるのは容易なことではない」だろう、と語った。
欧州委員会がトルコ政府との加盟交渉開始を勧告するか否かについて、フェアホイゲン委員は明確に保留を表明した。「私が委員会の協議の結果を先取りするわけにはいかない。私は広範な合意を得られる勧告をまとめるべく努力した」。「私は可能な限り慎重な滑り出しを心掛けた。私の目標はトルコの改革が継続できる状況を作り出すことだ。あわせて目前に控えたトルコEU加盟問題の決定が私たちの社会を分断しないよう力を尽くしたいと思っている」、と述べた。
加盟交渉は「結末の分からないプロセス」であるとフェアホイゲン拡大委員は明確に述べた。「私の考えではトルコの加盟は早くとも2015年になる」。誰も十年後の欧州の政治状況がどうなるか予想できない。最終的には欧州議会と各加盟国の議会が決定を下すことになる。どの国もいつでも加盟協議を停止させることができる。「自動決定システム」などはありえない、とフェアホイゲン委員は強調した。
しかし一方でフェアホイゲン委員は、トルコに「拒絶と理解されるような」決定を行なわぬよう警告した。それは「トルコの改革プロセスの終焉を意味する。おそらく地域全体が安定性を失うであろう。長期的に見れば欧州の安全も危機にさらされることになる」。トルコ加盟のコストに関してフェアホイゲン委員は、「これまでに挙げられた数字はすべて純然たる仮定に過ぎない。トルコは、1ユーロ、1セントたりとも、現加盟国が支出しようと思う以上に受け取ることはできないのだ」と語った。
原題:Verheugen: Tuerkei-Bericht der EU-Kommission kritisch