2004年10月3日(日)12:53
ハンブルク(AP)
新聞報道によれば欧州委員会はトルコとの加盟交渉開始を勧告するという。政治的基準は「十分達成された」と『ビルト』紙(月曜版)は欧州委員会の報告書の内容を報じている。報告書は水曜日に発表されることになっており、欧州委員会のギュンター・フェアホイゲン拡大担当委員の言葉によれば「きわめて厳しい」内容になったという。
フェアホイゲン委員は週末トルコの早期EU加盟に対する楽観的な期待を戒めたが、一方トルコのレチェップ・タイップ・エルドアン首相はトルコのEU正式加盟の希望をあらためて強調した。(本日)日曜日の夜、エルドアン首相はベルリンでドイツのゲルハルト・シュレーダー首相とEU加盟などの問題について会談を行なう意向である。会談後エルドアン首相は、ジャンダルメンマルクトのコンツェルトハウスでヴェルクシュタット・ドイチュラントWerkstatt Deutschlandの「カドリガ」賞 ”Quadriga”-Preisを受賞する予定である。祝辞はシュレーダー首相が述べる。
「トルコの改革状況に関する報告はきわめて厳しい内容になった。大方の消息通が予想する内容よりずっと厳しい」。トルコにとっては私たちが記した内容をすべて受け容れるのは容易ではない」だろう、とフェアホイゲン委員は『ビルト日曜版』に語った。
勧告の中身についてフェアホイゲン拡大委員は、私は広範なコンセンサスが得られるよう努力した。「私の目標はトルコの改革が継続される状況を作り出すことにある」。あわせて私は目前に控えたトルコEU加盟の決定が私たちの社会を分断しないよう尽力したいと思っている」、と語った。
フェアホイゲン委員の考えでは、加盟交渉は「結果の分からないプロセス」である。「私の考えではトルコの加盟は早くても2015年になる。「私の考えではトルコの加盟は早くとも2015年になる。誰も十年後の欧州の政治状況がどうなるか予想できない。」一方でフェアホイゲン委員は、「トルコに拒絶と理解されるような決定はいかなる決定でもトルコの改革プロセスの終焉を意味する恐れがある。おそらく地域全体が安定性を失うであろう。長期的に見れば欧州の安全も危機にさらされることになる」、と警鐘を鳴らした。
トルコは加盟交渉の延期を受け容れるつもりはないとエルドアン首相は『シュピーゲル』誌に述べた。同様にせいぜい限定的なEUとのパートナーシップを目指す、いわゆる結果の分からない交渉も排除する。「私たちの受け容れる唯一の交渉目的は正式加盟である」。EUとの間で5年、7年あるいは10年交渉を続ける必要があるか、その問題ならば議論できる。しかしトルコがそもそもEU加盟国になれるか否かという問題は議論にならない、とエルドアン首相は語った。
『シュピーゲル』誌の報道によれば、社会民主党の底辺でもドイツ政府の親トルコ政策に対して不満の声が上がっているという。トルコ加盟懐疑派は10月12日の社会民主党議員総会で批判を行なう意向であるという。そうなればトルコのEU加盟問題は議題に上ることになる。
原題:EU empfiehlt angeblich Beitrittsverhandlungen mit der Tuerkei