2004年10月4日(月)21:19

バローゾ次期EU委員長はトルコEU加盟の国民投票を支持

リスボン/アンカラ/ベルリン(ドイツ通信社)

欧州委員会のジョゼ・マヌエル・バローゾ次期委員長は、トルコのEU加盟についてEU加盟国の国民が国民投票で決めるべきとの見解を表明した。この発言でバローゾ次期委員長は、フランスのジャック・シラク大統領が行った国民投票の提案を支持した形になる。

バローゾ次期委員長は月曜日訪問先のリスボンで、「トルコの加盟問題はきわめて重要な案件である。それゆえ決定に当たってはEU市民の支持を取りつけることが欠かせない」と述べた。

加盟交渉開始に関する欧州委員会の報告書の発表を2日後に控え、トルコのアブドラ・ギュル外相は、トルコの加盟プロセスに「特別条件」を設けぬよう警告を行った。「特別な条件は論外である」と外相はアンカラで述べた。外相のこの発言は、欧州委員会がトルコとの加盟交渉開始に厳しい条件をつける見込みとの報道を受けたものである。加盟協議をいつでも打ち切ることができる、という条項もその特別条件に含まれているという。

大多数のEU加盟国の首脳は、ドイツのゲルハルト・シュレーダー首相と同様に、トルコとの加盟交渉の開始を正しい選択と考えている。ドイツ通信社が月曜日に行ったアンケートでは、ドイツ以外にもフランスやイギリスを含む16ヶ国の首脳が、欧州委員会が水曜日に加盟交渉開始の勧告を行ったならば、交渉に入るべきであると明言している。他の8ヶ国の首脳は、これまでのところ明確な態度を表明していないか、もしくは交渉開始に否定的な立場を取っている。

キリスト教社会同盟(CSU)のミヒャエル・グロース州議員団長は「自動的加盟決定」を行わぬようシュレーダー首相を戒め、ドイツ政府が欧州委員会に対し「堪えがたい圧力」をかけていると非難した。加盟交渉の開始は、最終的には12月のEU首脳会議の席で各国首脳によって決定される。

原題:Barroso unterstuetzt Referendum ueber tuerkischen EU-Beitritt




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