2005年10月2日(日)11:21

トルコはオーストリアの留保を批判

イスタンブール/ブリュッセル(AP)

トルコ政府とのEU加盟交渉開始をめぐるEU外相特別会合を前に、トルコのレチェップ・タイップ・エルドアン首相はトルコの正式加盟に対するオーストリアの留保を厳しく批判した。エルドアン首相は土曜日オーストリアのヴォルフガング・シュッセル首相との電話会談で、我が国はトルコのマスコミが報道しているような「特権的パートナーシップ」を受け容れるつもりはない、と語った。オーストリア政府は、トルコのEU加盟を目標と定めている交渉の大枠に関する案文に対して、日曜日まで拒否の姿勢を崩していない。

外交筋によれば、オーストリア政府はこの文言を削除し、トルコが交渉の結果加盟できない事態に備えて代案を明記すべきと主張している。他のEU加盟24ヶ国は大枠の変更を拒否している。合意が得られなければ、加盟交渉は当初予定の10月3日(月曜日)にルクセンブルクで開始することは不可能となる。EU各国外相は、(今日)日曜日に会合を開き、加盟交渉開始に向けた道筋を開く意向である。

トルコのマスコミによれば、エルドアン首相は、新議会の会期中にもオーストリアの拒否姿勢に対する憤懣を隠さなかったという。テレビ局CNN-Turkが伝えるところによれば、首相はオーストリア大使に対して「もしあなたがたがそのような態度を取り続けるならば、次の選挙では敗北を喫するでしょう」と告げたという。

一方、オーストリアのウルズラ・プラスニック外相は、オーストリア政府の態度に変わりがないことを示唆した。「7000万の人口を抱える圧倒的にイスラム教の貧しい国」の正式加盟に対するオーストリア政府の反対は、広範な欧州の人々の態度を踏まえたものだ。「私たちはこのような欧州の多くの人々の懸念に耳を傾ける必要がある」、と外相は主張した。

最新の世論調査によれば、トルコ加盟に対する反対はEU内でオーストリアが最も強い。日曜日のAPA通信によれば、国民の73パーセントはトルコがEUに加盟するには文化的相違が大きすぎると考えている。EU全体では54パーセントが同じ考えを持っている。トルコの加盟がEUの安全を高めると考える人々はオーストリア国民の20パーセントに過ぎない。EU全体では38パーセントである。

原題:Tuerkei weist oesterreichische Vorbehalte zurueck




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