2005年10月5日(水)15:20
アンカラ(AP)
トルコの政治家や識者は水曜日、欧州連合の正式加盟への道のりが厳しいものになると警告した。「これからは何一つ今までどおりではなくなる」。「私たちの生活は変わるだろう」、と大衆紙『ミリイェット』Milliyetは報じた。グンドゥツ・アクタン元大使は、火曜日早朝のルクセンブルクでの加盟交渉開始が「祝福になるのか異端審問になるのか」と公に問いかけた。
EUは加盟協議を候補国に変革をもたらす効果的な手段として利用している、とアクタン元大使は『ターキッシュ・デイリー・ニュース』紙Turkish Daily Newsに語った。この圧力は候補国にとって苦しみとなるような過激な形をとる可能性がある。「10月3日の経験は私たちに甘く見てはならないことを教えてくれたのだ」、と元大使は警告した。
一方、チェミル・チジェク法相は加盟交渉が成功裡に完了するとの期待を表明した。「私たちは交渉を完了し、正式加盟国になる段階に到達する」と法相は閣議を終えて語った。ありとあらゆる困難が待ち構えている。「だがトルコは加盟交渉までに経験を積んだ。トルコは自信を得たのだ。」
外務省のナミク・タン広報官は、「私たちには石ころだらけの道を避けて高速道路を選ぶなどという選択肢はない。これからも幾度も10月3日を耐え抜かねばならないだろう」と語った。広報官は加盟交渉開始をめぐる綱引きでアメリカ合衆国の支援に感謝を表明した。「協議の過程における支援は明瞭明確で適切なものだった」と述べた。
トルコのギュル外相とアメリカのライス国務長官の電話会談で、国務長官は外相に対して、「ささやかな」お手伝いができたならば嬉しく思うと述べたという。しかしスペインのミヘル・アンヘル・モラティノス外相は火曜日、EUが加盟交渉開始に関してアメリカ政府の圧力を受けたという報道を否定した。「アメリカ合衆国はこの決定とは何の関わりもない」と外相は述べた。
一方トルコのレチェプ・タイップ・エルドアン首相は、EUの改革圧力はトルコに大きな要求を突きつけることになろう。トルコの法律のEU法への調和は大きな闘いになる、と警告した。
原題:Erdogan erwartet schweren Kampf