2009年10月14日(水)17:47

EUはクロアチアとの加盟交渉を2010年に完了させる意向

ブリュッセル(AP)

クロアチアは依然汚職と組織犯罪の撲滅で問題を抱えているものの、待望の欧州連合加盟に一歩近づいた。「クロアチアはほぼゴール地点に来ている」と欧州委員会のオリ・レーン拡大担当委員は水曜日ブリュッセルで述べた。欧州委員会の見解では、クロアチア政府との加盟交渉は2010年に完了可能という。レーン委員はマケドニアとの間でもできるだけ早く加盟交渉を開始したい意向である。レーン委員はまた、コソボとの関係を深めるよう提案した。

コソボの独立はすべてのEU加盟国が承認しているわけではないが、レーン委員はコソボ国民に対するEU入国手続きの簡素化と通商協定締結を目指している。「コソボは他の西バルカン諸国と同様EU加盟展望を持っている」とレーン委員は語った。EUは旧ユーゴスラヴィアから独立したすべての国々とアルバニアに対して長期的なEU加盟展望を約束している。

しかし早期EU加盟の可能性があるのはクロアチアのみである。レーン委員は加盟交渉を当初今年中に完了する意向であった。しかし加盟交渉はクロアチアとEU加盟国スロヴェニアとの国境紛争によってブレーキがかかった。9月にクロアチア政府が、争点のアドリア海の国境線を記した地図を加盟申請書から除外することを了承して以降、スロヴェニアは加盟交渉阻止の姿勢を取り下げた。レーン委員はクロアチア政府に対して、司法ならびに組織犯罪と汚職撲滅の問題に速やかに対処するよう呼びかけた。

「マケドニアにとって歴史的な一日」

レーン拡大担当委員は加盟候補国として承認された4年前から具体的な加盟交渉の開始を望んでいるマケドニアに対し、励ましのシグナルを送った。「これはマケドニアにとって歴史的な一日だ」とニコラ・グルエフスキー首相は首都スコピエで語った。

しかし加盟交渉の開始はEU加盟全27ヶ国政府の承認を必要とする。ギリシャは、隣国マケドニアが国名を変えない限り加盟を阻止するとたびたび警告している。ギリシャの見解では、マケドニアという名前にはギリシャ北部の同名の州に対する領土要求が含まれているという。グルエフスキー首相は、我が政府は引き続きこの問題の解決に向けて積極的に努力すると述べた。

次の加盟候補国はモンテネグロになる可能性がある。欧州委員会はこの秋にもモンテネグロの加盟申請に対する公式見解を発表する意向である。

他のバルカン諸国は公式にはまだEU加盟を申請していない。ボスニア・ヘルツェゴヴィナは厳しい批判を受けた。レーン拡大担当委員は、同国のセルビア系、クロアチア系、ムスリム系の政治家の間で続いている権力闘争が国家機能の構築を阻害していると批判した。ボスニア・ヘルツェゴヴィナの政治家は「永久に隣国に後れを取るのか、それとも互いに折り合いをつけるのか、いずれかの道を選択」しなくてはならないとレーン委員は語った。一方欧州委員会はアルバニアとセルビアについては進展を認めた。

原題:Bruessel will Beitrittsgespraeche mit Kroatien 2010 abschliesen




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