2010年10月9日(土)14:16

トルコのエルドアン首相はEU加盟に対するドイツの支援を期待

AFP

トルコのレチェプ・タイイップ・エルドアン首相はドイツのアンゲラ・メルケル首相(キリスト教民主同盟CDU)に対して、EUとの加盟交渉においてトルコに対するさらなる支援の確約を求めた。ドイツは「EUの中で突出した位置」を占めており、支援を継続する必要がある、とエルドアン首相はベルリンでメルケル首相との会談を終えて語った。「加盟交渉の遅延は許されない。」

メルケル首相は、加盟交渉は合意どおり「結果を約束せずに」進められると述べた。一方でメルケル首相はエルドアン首相に対し、懸案のキプロス問題で仲介役をつとめる用意があると保証した。メルケル首相は、来年1月のキプロス訪問でこの問題を取り上げる意向であると述べた。「双方が動かねばならない」。「私たちが支援できる部分は支援を行いたい。」

トルコのEU加盟交渉は5年前に開始されたが、交渉の歩みは遅々たるものである。とりわけキプロス問題とフランスのトルコ加盟反対が障害となっている。トルコは自国の空港と港湾をギリシャ系キプロス共和国に開放するのを拒んでいるため、いくつかの分野の加盟交渉は凍結されたままである。

世論調査によれば、ドイツ国民の大多数はトルコの欧州連合加盟に反対している。世論調査機関エムニートEmnid がビルト日曜版Bild am Sonntagの委託を受けて行った調査によれば、国民の69パーセントはトルコのEU加盟に反対しており、賛成は27パーセントとなっている。とりわけ高年層とキリスト教民主同盟(CDU)・社会同盟(CSU)支持者に反対が多い。65歳以上の78パーセント、CDU・CSU支持者の82パーセントがトルコのEU加盟に反対との結果が出た。

ドイツのクリスチャン・ヴルフ大統領によるドイツのイスラームの役割に関する発言については、エルドアン首相も称賛した。ヴルフ大統領はイスラームもすでにドイツの一部であるという発言によって「現実を明確に述べた」。「私はこれを高く評価する」。「私たちが寛容を旨とすることは大切だ」とエルドアン首相は語った。

ドイツ連邦商工業同盟(BDI)は政治家に対して、トルコとの加盟協議を「すみやかに」進めるよう要求した。エルドアン首相のドイツ訪問にあわせて、BDIのヴェルナー・シュナップアウフ事務局長は、トルコ政府と「公正で開かれた対話」を行うよう求めた。トルコはドイツの経済にとって「安定的なパートナー」であるとシュナップアウフ事務局長は述べた。

原題:Erdogan will Unterstuetzung Deutschlands fuer EU-Beitritt




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