2010年10月25日(月)13:04
AFP
セルビアは欧州連合加盟に向けて大きな障害をもうひとつ乗り越えた。外交筋によれば、EU各国外相はルクセンブルクにおいて、セルビアの加盟申請を欧州委員会に取り次ぐことを全会一致で決定したという。オランダの強い要請を受けて、EUは逮捕状の出ているユーゴ戦犯容疑者、とりわけボスニアの元セルビア軍司令官ラトコ・ムラディッチの身柄引き渡しをセルビアのEU加盟の前提条件としている。
EU外相会議は今回の決議で、あらためてセルビア政府に対しハーグ旧ユーゴ戦犯法廷への「全面的協力」を求めている。これはムラディッチならびに自ら宣言したクロアチア内のセルビア・クライナ共和国の元大統領ゴーラン・ハジッチの身柄引き渡しを指す。二人はユーゴ内戦における残虐行為の責任を問われている。
ドイツのギード・ヴェスターヴェレ外相(自由民主党FDP)はこの決定を歓迎した。セルビアは国連で公正に振る舞ったと外相は述べた。セルビア政府は9月初め、コソボとの対話の用意があることを示す決議案を国連に提出している。
これを受けて欧州委員会は2011年秋までにセルビアのEU加盟の勧告を行うことになる。加盟交渉の開始にはEU加盟国の全会一致の賛成が必要になる。
原題:Serbien nimmt weitere wichtige Huerde fuer EU-Beitritt