2000年9月4日(月) 12:03

シュレーダー首相は速やかな東方拡大の利益を強調

ベルリン(ロイター)

 ドイツはゲルハルト・シュレーダー首相(SPD)の言葉によれば欧州連合(EU)の速やかな東方拡大に国民的関心を持っている。シュレーダー首相は月曜日ベルリンで、東欧の加盟候補諸国は「ドイツが速やかな東方拡大に国民的、また経済的関心を持っており、私たちがヘルシンキ首脳会談で合意されたそのタイムスケジュールに疑問を差しはさむことはない」ことを信頼してもらってよいと語った。シュレーダーはこの発言で拡大を担当するドイツ出身のギュンター・フェアホイゲン欧州委員が引き起こした東方拡大の議論に触れた。

 フェアホイゲンは週末ある新聞とのインタビューにおいて、東方拡大はユーロ導入のように「国民の背後で」決定されるようなことがあってはならないと言明した。同委員は、重要な方針決定の際に国民投票を行う可能性がドイツにないことを残念に思うと述べた。

 シュレーダー首相はまた、とりわけ新連邦州(旧東独地区)が東方拡大による損害を被ることを覚悟しなくてはならないというテーゼを退けた。「このような懸念にはこれを論駁する論拠をもって対処せねばならない。すなわち国境に近いドイツの地域は企業の立地点として興味深く、また東欧の市場を開発するためのスプリングボードとして好適なことから、すでに現在でも利益を得ている。しかしスプリングボードとしての機能は東欧の市場が実際に発展できてこそ望めるもので、これはとりわけEUの東方拡大により支えられるのである。」

原題:Schroeder bekraeftigt Interesse an schneller Ost-Erweiterung