2000年9月5日(火) 15:50

フェアホイゲン:「市民の不安は真剣に受け止めねばならない」

ブリュッセル(合同経済サービス)

 欧州委員ギュンター・フェアホイゲンは訝しがる。彼はEU拡大に関する国民投票についての自分の発言が引き起こした「山のような解釈」に驚いた、とブリュッセルで「騒動後」はじめて記者団の前に姿を見せて語った。しかし彼はこの発言で国民投票の実施を求めたわけではない、と同委員は騒動を楽しむかのような表情で述べた。しかし政治上の決定権者や社会的組織、ならびに政党などが東方拡大に関し市民との間で対話を行うことは実際に必要だと考える、と主張した。

 「決定権者が、たとえばEUの拡大後数百万の人々がEU域内に押し寄せる事態にはならないということを承知していても何の役にも立たない。重要なのはこのことを市民に、とりわけEUの境界にあたるオーストリアとドイツの市民に伝えることなのだ」とフェアホイゲン委員は語った。同委員との会談のためにブリュッセルを訪問しているルーマニアの外相ペトレ・ロマンは、「私はフェアホイゲンが拡大を遅らせるような人物であるとは夢にも思わない。ほかならぬ彼こそがわれわれの政府をたえず励ましてきたのだから」と付言した。

+++アンゲーリカ・シュタインフォルト

原題:Verheugen : Aengste der Buerger muessen ernst genommen werden