2000年9月9日(土) 11:13

国民の直接参加を求める声はいよいよ高まる

ライプツィヒ(ドイツ通信社)

 政治に国民の直接参加を求める声は高まる一方である。ドイツ連邦議会議長ヴォルフガンク・ティールゼは金曜の晩ドイツ第一テレビ(ARD)の番組「ベルリン報告」において、国民に対して共同決定の可能性が一層開かれることに強く賛成する、と述べた。

 同時に同議長は現在4年の議会の任期を5年に延ばすことを主張した。しかしオットー・シリー内相(社会民主党(SPD))は現在の任期中に連邦レベルの国民投票を導入する考えのないことを表明した。

 「この計画が現在の任期中に実現できるかどうか、私は大きな疑問符をつける」とシリー内相は「ハノーファー一般新聞」(土曜版)で語った。内相は、さまざまの省ならびに彼の内務省も国民投票の可能性を徹底的に検討することになろう、「われわれはこの件では速やかな決定を下すことはできないであろう」と述べた。

 外相ヨシュカ・フィッシャー(緑の党)は欧州問題に関する決定においても国民の直接参加の機会があると考えるに至った。「国家主権の委譲を問題にする場合は、われわれはじっくりと国民投票を考慮するべきであろう」と外相は「南ドイツ新聞」(土曜版)で述べた。「この問題はその場合、連邦議会が決定しなくてはならない。」フィッシャー外相は一例として欧州連邦条約の採決の可能性を挙げた。

 EUの拡大委員ギュンター・フェアホイゲンが提起したEU拡大に関する国民投票についてはフィッシャー外相は「役に立たない」と評した。「ひとつの国がEUに適合しているか否かを国民投票で決めることはできない。」ティールゼ議長もドイツ第一テレビで同様の発言を行っている。「ドイツはEUの東方拡大を遅らせようとしているという印象を与えてはならない。ドイツは(拡大の推進を)東方の隣国ポーランド、チェコおよびハンガリーに約束しており、責任を負っているのである。」

 しかし、ボンの「ディマプ」調査所 ≪dimap≫-Institutが中部ドイツ放送(MDR)と「ビルト」紙(土曜版)の委託を受けて行ったアンケートでは、およそ三分の二(66パーセント)の人々がEU拡大に関する国民投票に賛成しており、反対は30パーセントであった。東ドイツにおいては賛成は71パーセントに達した。同調査所は東と西の1100人を対象にアンケートを行った。

 

原題:Rufe nach mehr Buergerbeteiligung immer lauter