2004年9月10日(金)17:58
ワルシャワ/ベルリン(AP)
ポーランドの国会は、ドイツに対し第二次大戦の被害に対する補償を求めるよう全会一致で政府に求めた。加えて、ドイツ人がポーランドに残した過去の財産に対する要求を行なわないよう、ドイツ政府に対して対処を求めた。決議は賛成328対反対0、棄権1で可決された。ポーランド外務省は議会質問に対しても態度表明を行なわず、ドイツのゲルハルト・シュレーダー首相が8月1日にワルシャワで発表した声明に触れるにとどまった。
シュレーダー首相はワルシャワ蜂起の記念式典で、ポーランドから強い批判が上がっている何人かの故郷放逐ドイツ人による補償要求に対して、明確に拒絶する旨を表明した。「ドイツ政府はこのような要求に対して対抗措置を取り、またこのことをあらゆる国際的な法廷で明確に表明するつもりだ」と首相は述べている。ポーランドの戦時補償要求は、ドイツの故郷放逐者との論争に対する反応と見られる。いくつかの都市はすでにあらゆる損害のリスト作成に取りかかっている。
政府に対する拘束力のないこのポーランド国会の決議では、ポーランドは第二次大戦で蒙った損害に対する「相応の金銭補償を受けていない」。「議会は政府に対し、必要な措置を講ずることを求める」、と記されている。ドイツに対しては、故郷放逐者の要求を「非合法で根拠がない」として退けることを求めている。
ポーランド議会は政府に対して、ポーランドのあらゆる戦争被害を公式に査定し公表することを求めている。たとえ決議が法的には拘束力を持たないとしても、ドイツとの間で懸案を協議するよう、マレク・ベルカ首相に対して一層の政治的圧力を加えるものと予測される。
原題:Sejm fordert Kriegsentschaedigung von Deutschland