2004年9月14日(火)20:37

トルコ政府は姦通罪法案を取り下げる模様

アンカラ(AP)

トルコ政府は異論のある姦通罪法案を、トルコ国内の反対およびEUの警告に配慮して、議会に提出しない意向である。姦通に対する罰則の導入には野党から厳しい批判が上がっていた。加えて欧州委員会も、この法案はトルコのEU加盟の可能性を低めると警告していた。火曜日トルコの国会前には数百人の女性が集まり、政府の法案提出の計画に反対するデモを行った。

トルコのジェミル・ジジェクCemil Cicek法相は野党との会談を終え、合意した法案のみが提出されることになると述べた。野党の共和国民党は姦通罪法案に関する合意を否定した。「私たちはこの法案に断固反対である。したがって法案は上程されない」とアリ・トプズAli Topuz 議員は語った。

火曜日に議論の始まった刑法案は、強姦、小児性愛、人身売買、女性による非嫡出子殺害に対する罰則の強化を定める内容となっている。また夫婦間での強姦やセクシャルハラスメントも新たに刑罰の対象に加えている。トルコ政府は姦通に対する刑罰も導入することにより、保守の支持層の反発を抑えようとした。しかし姦通罪に対してはトルコ国内でも反発があり、中でも女性団体からはとりわけこの法案が女性に対してのみ適用されることに危惧の声が上がり、私生活に対する介入であるとの批判が寄せられていた。

原題:Tuerkische Regierung will Ehebruchgesetz offenbar zurueckziehen




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