2004年9月20日(月)16:37
ブリュッセル(AFP)
欧州委員会はトルコの刑法改革を同国政府とのEU加盟交渉開始の条件としている。このような中心的な改革の要素が可決されない限りトルコとの加盟交渉は始められない。このことを欧州委員会は明確にするつもりだ、と欧州委員会のギュンター・フェアホイゲン拡大担当委員の広報官は語った。
欧州委員会は10月6日にトルコの進捗状況報告書を発表する意向である。これは12月の首脳会議でトルコとの加盟交渉開始の是非を決めるEU各国首脳の判断材料になるものである。
当面凍結された刑法改正の今後の行方に関して、フェアホイゲン委員が週末トルコ政府に対して求めた説明は、私の知る限り今のところ行なわれていない、と広報官は語った。姦通の刑罰化をめぐる論争がレチェプ・タイップ・エルドアン首相率いる与党内で大きな波紋を呼んだ後、なぜトルコ政府が刑法改正案の議会提出を取り下げたか、フェアホイゲン委員は「説明」を求めていた。与党公正発展党(AKP)のイスラム保守派は、姦通罪をトルコの刑法に盛り込むよう求めている。
当初フェアホイゲン委員の広報官は、欧州委員会は10月6日に発表するトルコの加盟進展状況報告書で、もしそれまでに刑法改正が可決されなければ、加盟交渉開始を勧告しないと述べていた。その後広報官はこの明確な発言を和らげ、改革が可決されない限り加盟交渉の開始はありえないと述べるにとどめた。エルドアン首相は木曜日、ブリュッセルの欧州議会を訪問する予定である。「おそらくは」拡大担当委員との会談も行なわれよう、とフェアホイゲン委員の広報官は語った。
一方ドイツ政府は、ドイツのゲルハルト・シュレーダー首相(社会民主党)が刑法改正問題でエルドアン首相に対して圧力を加えたという報道を否定した。「この報道は正しくない」。「首相は週末にもそれ以前にも、どのようなチャンネルであれ、影響力や圧力を行使しようと試みたことはない」、と政府のトーマス・シュテーク副広報官は述べた。
原題:EU droht Ankara mit Nein zu Beitrittsverhandlungen