2004年9月22日(水)18:19

シュレーダー首相は故郷放逐者の補償要求を「法的に根拠がない」と評す

ベルリン(AP)

ドイツのゲルハルト・シュレーダー首相は、ドイツの故郷放逐者によるポーランドに対する補償要求を「法的に根拠がない」と評した。ドイツ連邦議会外務委員会のフォルカー・リューエ委員長(キリスト教民主同盟)も水曜日、首相と同様に補償要求を退けた。一方ポーランドの民族保守主派の政治家はドイツに対して数十億ユーロの戦時賠償を求めた。

シュレーダー首相は『フランクフルト一般新聞』Frankfurter Allgemeine Zeitung(木曜版)に、故郷放逐者に対する国内の補償規定を設けるつもりはない。もし補償規定を設けたら、ドイツ側にもポーランド側にも賠償請求権がないという法的立場を放棄することになる、と語った。一方、故郷放逐者同盟のエーリカ・シュタインバッハ議長は国内の補償規定を設けるよう要求している。

シュレーダー首相はまた、棄権1票を除く全会一致でポーランド議会がポーランド政府に対してドイツに戦時賠償を要求するよう決議したことについても、「誤りであり、根拠がなく、実現も不可能」と評した。ポーランド政府は議会の決議後、賠償問題を「最終的に決着済み」と述べている。

これに対して、ポーランドの民族保守派である「正義と公正」党のヤロスラフ・カチンスキ党首は、ドイツに対し数十億ユーロの賠償を求めた。『シュテルン』誌Sternの最新号でカチンスキ党首は、「もし我々が政権についたならば、議会決議を履行する」と言明した。

リューエ委員長は『南ドイツ新聞』Sueddeutsche Zeitung(木曜版)に、私はドイツの故郷放逐者の補償要求のみならず、シュタインバッハ議長と社会民主党のペーター・グロッツ議員の提唱する放逐センター案をも拒否する、と述べた。リューエ委員長は代わりに「生きた回想場所」を提案した。

原題:Schroeder nennt Ansprueche von Vertriebenen "rechtlich grundlos"




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