2006年9月5日(火)16:12

欧州議会の外交委員会はトルコに警告状を送る

ストラスブール(AP)

欧州議会の外交委員会はトルコとの加盟交渉が深刻な危機に陥っているとの見方を表明した。同委員会は月曜日の晩、トルコの改革プロセスがこの12ヶ月間減速しているという、オランダの保守系のカルミエル・オイルリングス議員Carmiel Eurlingsの提出した報告書を可決した。委員会は、EU加盟国キプロスの飛行機や船舶に対するトルコの空港や港湾の封鎖を解除するようトルコ政府に強く要求した。

もしトルコがいわゆるアンカラ議定書の完全な履行を拒むのであれば、「これは加盟プロセスに対する深刻な影響をもたらずばかりか、停止へと導く恐れもある」。この認識で大多数の委員は一致している、とオイルリングス議員の所属する欧州国民党(EVP)は述べた。昨年調印されたアンカラ議定書は、トルコとEUの関税同盟をキプロスを含む新規EU加盟10ヶ国に拡大することを定めている。

さらに外交委員会は、オスマン帝国時代のアルメニア人の大量虐殺を認めようとしないトルコの姿勢を批判した。トルコのレチェプ・タイップ・エルドアン首相は火曜日、この要求に対し憤激し、「いわゆるアルメニア民族の虐殺に関する我々の立場はきわめて明確である。誰も私たちがこの態度を変更するなどと期待してはならない」と発言した。

今月中にも欧州議会の本会議にかけられるこの委員会報告書に対しては、緑の党のジェム・エツデミール欧州議員Cem Oezdemirも批判を行なった。エツデミール議員は、報告書はまるで「トルコのEU加盟に対しそれぞれの委員がそれぞれの条件を持ち出す雑貨屋」のようだ、と委員会を批判した。そうなれば欧州議会は加盟を望んでいないとの印象がトルコに生まれてしまい、トルコの改革反対派に手を貸すことになってしまう、と議員は警告した。一方報告書を作成したオイルリングス議員は、欧州議会は問題点に目を閉ざしてはならないと論拠を述べた。

原題:EU-Parlamentsausschuss sendet Warnung an die Tuerkei




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