2006年9月8日(金)21:06
AFP
ルーマニアとブルガリアは2007年1月1日にEUに加盟する見込みである。欧州委員会は9月26日にいわゆる加盟進展報告書を発表し、この期日の両国の加盟を支持する意向である、と『ヴェルト』紙Weltは消息筋のEU高官の発言として報じた。しかし一方でEUは加盟に厳しい条件をつけるという。同紙によれば、具体的には欧州委員会は、もし両国がEU補助金の正当な分配体制を保証できなければ、今後の補助金の削減を通達する意向であるという。
また欧州委員会はブルガリアとルーマニアに対し、食料品の安全がEUの基準を満たしていない場合などは貿易の制限をもって警告するという。司法の分野でも、とりわけブルガリアに関して汚職や賄賂の撲滅が後退するような場合には協力に制限を設ける意向である。これはたとえばブルガリアの裁判所の判決がEUでは承認されないという事態を招く恐れがある。この措置は加盟後3年間認められるが、必要に応じてさらに実施を延長することも可能とされる。
さらに『ヴェルト』が報じるところによれば、欧州委員会のジョゼ・マヌエル・バローゾ委員長とオリ・レーン拡大担当委員は、加盟決定発表の翌日9月27日にソフィアとブカレストを訪問し、両国に決定に関する説明を行うことになるという。当初、欧州連合の27ヶ国への拡大の決定は今年の5月に行なわれる予定であった。しかし欧州委員会は改革の遅れ、とりわけブルガリアの司法制度の不備を指摘し、10の分野について抜本的な改善を要求した。
2005年4月に調印された加盟条約では、必要な要求を満たしていない場合、ルーマニアとブルガリアの加盟は「延期条項」に基づき、2008年1月1日までさらに1年延期する可能性も残されていた。
原題:Rumaenien und Bulgarien angeblich ab 1. Januar in der EU