2006年9月26日(火)15:24

ブルガリアとルーマニアは2007年にEU加盟

AFP

ブルガリアとルーマニアは2007年1月1日に欧州連合に加盟する。ただし両国には前例のない厳格な義務が課せられる。加盟条約では加盟準備が不十分な場合に1年の加盟延期が認められているが、欧州委員会は加盟進展報告書で延期を求めていない。しかし2007年1月の加盟の承認には一連の「付帯的措置」が必要としている。

外交筋によれば、欧州委員会はブルガリアとルーマニアの改革プロセスを一種のモニタリングを行って厳格に監視する意向であるという。欧州委員会がその後も進展が不十分と判断すれば、両国は制裁を覚悟しなくてはならない。加盟条約によれば「保護条項」は加盟後3年間いつでも発動できる。これには特定の政治分野からの締め出し、たとえば司法協力やEU補助金の停止なども含まれる。

欧州委員会は両国に屈辱を与えぬよう、加盟と同時の「保護条項」発動は避ける意向であるとEUの外交官は述べた。また両国政府を更なる改革へと督励するために保護条項を保持しておくつもりであるという。

欧州委員会は、これまでの改革を不十分と見ている3つの分野を特に注視する意向である。両国の司法システム、EU補助金の使用方法、食品の安全である。欧州委員会はとりわけブルガリアに対し、汚職や組織犯罪、マネーロンダリングの撲滅努力が不十分と批判している。

『フィナンシャル・タイムズ・ドイチュラント』紙の情報によれば、ブルガリアとルーマニアがEU補助金の分配と使途を厳格に管理しない場合は、農業補助金の相当額を削減する、と欧州委員会は両国に警告しているという。このような方法で「不正な支払いやごまかしの運用」を防ぐことになる。また同紙によれば、ブルガリアとルーマニアは補助金の分配を行う専門の独立した機関の設立について、その可否や方法を2007年3月末までに欧州委員会に報告する義務を負う、と同紙は報じている。

また欧州委員会は、新規加盟の両国から安全性に欠ける食料がEUに輸入されるのを防ぐために、「技術的な措置」を講じる意向である。現行の豚肉の輸入禁止措置なども維持される。ブルガリアとルーマニアで豚ペストが終息していないことが禁止措置の理由とされている。

もはや両国の来年1月1日の加盟に実質的な障害はない。EU加盟国は欧州委員会の勧告に従うことを約束しているからである。だが加盟条約は25ヶ国中3ヶ国で批准される必要がある。ドイツ、フランス、デンマークである。しかしEUの外交筋は今年末までに批准が完了すると予測している。

原題:Bulgarien und Rumaenien werden in EU aufgenommen




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