2010年9月13日(月)7:21

EUはトルコの改革の実行を注視する意向

AFP

トルコは将来の路線を決定する国民投票で、数十年ぶりの包括的な憲法改正を承認した。レチェプ・タイイップ・エルドアン首相は、政府の提出した憲法改正案は約58パーセントの賛成票を得たと述べた。欧州委員会は国民投票の結果を歓迎し、今後は改革の実施をつぶさに見守りたいと発表した。

国民投票の勝利者は民主主義である、とエルドアン首相はイスタンブールで歓呼する支持者を前に述べた。この改革によりトルコの「後見制度」は終了する、と首相は続けた。エルドアン首相は他の政党の支持者にも謝意を表した。軍隊の伝統的に強力な役割に関して、エルドアン首相は党派を超えてまったく新しい憲法の協議に応じる姿勢を示した。

今回の26項目の改正により、トルコ国民は一層の権利を獲得する。たとえば憲法裁判所に個人訴訟を起こすことが初めて可能となる。あわせて軍隊に対する文民統制が強化され、反乱を起こした将軍は初めて法廷に召喚されることになる。議論を呼んだのは、一括改正案に含まれた司法改革で、最高裁判所の裁判官の選任に関して大統領と議会にこれまで以上の権限を認めている。

エルドアン首相によれば、今回の国民投票の投票率は77パーセントから78パーセントであるという。CNNテュルク放送は賛成が57.6パーセントと伝えている。最終的な結果は今日発表される。さまざまなテレビ局の最終得票予測によれば、憲法改革反対派が勝利したのはトルコ最西部の数州ならびにアナトリアの一部に限られると言う。クルド人の党BDPは投票ボイコットを呼びかけていた。トルコの野党にとって、この結果は大きな敗北を意味する。

欧州委員会は、憲法改革承認はEU加盟の条件を満たそうと努力するトルコにとって「正しい方向への一歩」であると述べる一方、しかし今後は改革の実行が問題になると釘を刺した。「一連の実施法案が必要になるだろう。私たちはその策定過程を注意深く見守るつもりだ。」

EUは国民投票の前にトルコのEU加盟希望をあらためて抑えた。EU各国外相とトルコのアフメット・ダヴトグル外相との土曜日の非公式会談では、トルコの欧州連合加盟に対する反対があらためて浮き彫りになった。

原題:EU will Umsetzung der Reformen in Tuerkei genau verfolgen




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