2001年2月8日(木) 14:10

ユーロ支持がドイツで減少

欧州委員会の委嘱によるアンケート − 48パーセントが欧州連合加盟を肯定的に評価

ブリュッセル(AP)

ドイツ国民のユーロに対する支持率は低下する一方、欧州連合加盟を歓迎する比率は増えている。これは木曜日ブリュッセルで公表された、欧州委員会の委嘱により16,000人を対象として2000年11月および12月に行われたアンケートの結果から明らかになったものである。このいわゆる「ユーロバロメーター」のドイツに関する調査結果は、基本的にEU全体の数字をも反映している。欧州連合の東方拡大についてはEU全体で44パーセントが賛成を表明した。

2002年1月1日に通貨として流通が始まるユーロに関しては、旧西ドイツと旧東ドイツの間で大きな意見の相違が見られた。旧西ドイツでは51パーセントがユーロを支持しており、これは昨春のユーロバロメーターの調査と同じ水準である。これに対し、旧東独地域ではユーロ支持率は昨春から11ポイント下がり、わずか36パーセントとなった。ドイツ全体では3ポイント減少して47パーセントとなった。

ヨーロッパ全体ではユーロ支持率は3ポイント減少して55パーセントとなっている。ユーログループ内で最もユーロ支持率が下がったのはスペインとポルトガルで、いずれも7ポイント減少し、スペインでは67パーセント、ポルトガルでは57パーセントとなった。ユーロに参加していないスウェーデンでは12ポイントも減少し、わずか26パーセントとなった。イギリスでは1ポイント下げて、21パーセントとなっている。

ドイツのEU加盟に関してはドイツ全体で48パーセントが支持しており、これは7ポイントの増加である。内訳は旧西ドイツで50パーセント(7ポイント増)、旧東ドイツでは40パーセント(6ポイント増)である。また39パーセント(2ポイント増)のドイツ国民は、EU加盟により恩恵を受けていると答えた。内訳は西ドイツで42パーセント(4ポイント増)、東ドイツでは30パーセント(1ポイント減)である。

イギリス国民は欧州連合の拡大に最も懐疑的

ヨーロッパ全体ではEUに対する支持率は1ポイント上がって50パーセントとなった。最もEU支持率が低いのはイギリスの28パーセントであるが、この数字は前回調査と比較して3ポイントの上昇である。EUに対し最も肯定的な姿勢を示しているのはルクセンブルクで、支持率は79パーセント(4ポイント増)にのぼった。

全体ではEU市民の47パーセント(変化なし)が、欧州連合加盟により恩恵を受けていると答えた。最も否定的な評価はスウェーデンの25パーセント(1ポイント減)。これにイギリスの30パーセント(5ポイント増)が続く。欧州委員会に対する信頼はヨーロッパ全体で1ポイント上昇して46パーセントとなった。ドイツのブリュッセル官庁(=欧州委員会。訳注)に対する支持率は36パーセント(2ポイント増)に留まった。

欧州連合の東方拡大に関して最も懐疑的な姿勢を示しているのはイギリスで、わずか31パーセントしか新規加盟国の受け入れを支持していない。この質問は前回のアンケートには盛り込まれていなかった項目である。オーストリアの32パーセント、フランスの35パーセント、ドイツの36パーセントがこれに続く。EU拡大が最も広範な支持を得たのはギリシャの70パーセントで、これにイタリアの59パーセントが続いている。

EU加盟国の共通外交政策に対しては、調査した65パーセントの人々が賛成しており、ドイツでは72パーセントにのぼっている。共通の安全保障・防衛政策に対してはEU全体で73パーセント、ドイツで79パーセントが賛成している。

原題:Zustimmung zum Euro in Deutschland sinkt
Umfrage im Auftrag der EU-Kommission - 48 Prozent sehen Unions-Migliedschaft positiv

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