2003年4月4日(金)17:31
ブリュッセル(AP)
EU内の不一致が高まる状況を踏まえ、EU憲法の起草に当たる将来像会議は、EU脱退に関する規定を初めて協議した。元フランス大統領ジスカールデスタンを議長とするEU将来像会議はブリュッセルで会合を開き、自発的なEU脱退を申請2年後に認めるという提案を行った。提案では他のEU加盟国による脱退理由の承認は不必要とされている。
105名の将来像会議のメンバーの反応はさまざまであった。イギリスなどEU懐疑派の国々はこの提案を賞賛した。一方、ジャン・リュク・デハーネ前ベルギー首相は、現在の時点で脱退条項を議論すること自体、誤ったシグナルを送る恐れがあると警告した。この問題の決定時期は当面決まっていない。
これまで提出された欧州連合憲法の条文草案はいずれも激しい議論を巻き起こした。EUの中小国は、独仏提案が実現すれば自らの影響力が失われると危惧している。独仏案は数年任期のEU大統領(EU-Praesident)を提案する一方、欧州委員会委員長を将来は欧州議会が選出し、権限を強化することなどを盛り込んでいる。
原題:EU-Konvent eroertert Moeglichkeiten zum Austritt aus Union